SMILE & YES / 南佳孝 '04年の「ROMANTICO」に続くオリジナル新作。アコースティックな感触が心地良いオーガニック・シティポップという感じの楽曲が並ぶ前半の流れは本当に完璧で、特に、スティーリーダン的なAORテイストのラテン・ピアノロック"夜のプール…

Ray Of Hope / 山下達郎 新作。いくつかの神妙な曲を除くと、これまでになくストレートなシティポップ路線が展開されていて、とても気持ち良い1枚。特に、個人的には"ジャングル・スウィング"以来の会心のフリーソウル系メロウグルーヴ傑作"街物語"から、ク…

ゴールデン☆ベスト / 大橋恵里子 '78年から'82年にかけてのシングルAB面曲に'78年のアルバム曲を追加した編集盤。ちょっと太くて低い声質に棒読みっぽい歌唱はアイドル歌謡としてはややガッカリなんだけど、オードックスな作りの楽曲に確実にキャッチーなフ…

ゴールデン☆ベスト シングル・コレクション / 伊東きよ子 '67年から'72年にかけてのシングルAB面曲のコンピレーションで、ちょっと肩の抜けたフワフワした歌声がなかなか魅力的。初期は一人GS系のマイナービート歌謡とフォーク歌謡が混ざったような曲が中心…

ゴールデン☆ベスト / 青山ミチ 60年代前半のポリドールでのシングル曲をコンパイルした初期ベスト。グルーヴィーなストンプするリズム歌謡クラシック"ミッチー音頭"をはじめ、リズム歌謡にスウィングジャズ歌謡など、全編に渡りソウルフルに弾ける歌声が満載…

Day of the Fox + in Flight / Design '73年3rdと'74年4thのカップリング再発盤。キレのある魅力的なコーラスワークは相変わらず60年代ソフトロック調なんだけど、さすがに音楽性はグッと70年代MOR的なスタイルに変貌、ちょっと初期デヴィッド・ボウイっぽく…

Design + Tomorrow Is So Far Away / Design ちょっと遅れてきたソフトロックという感じの英国産男女混声ハーモニー・グループの'71年の2枚のアルバムのカップリング再発。華やかでキレのあるハーモニーと陰りのあるメロディーの組み合わせはまさに英国版フ…

Somewhere Deep In The Night / Swing Out Sister '01年7th。この人たちのアルバムを聞くのは、21世紀に入ってからは多分初なんだけど、1曲目の"Through The Sky"でコリーンの歌声が流れ出した途端に一気に気分は80年代終わりに引き戻される感じ。しかも全編…

Never Can Say Goodbye / Gloria Gaynor '75年1stにシングル曲追加のBig Break Records再発。ミーコ・モナルドが手がけたB面が気になって購入したんだけど、ノーザンソウル・ミーツ初期ディスコな傑作シングル曲をノンストップで繋いだTom Moulton MixのA面…

Mahogani Music Compilation / V.A. '04年に出た、Moodymannが主宰するMahogani Musicのレーベルコンピの'10年再発盤。フォークからゴスペル、ブラックロック、クロスオーヴァーなどが渾然一体となって展開する、めくるめくブラックミュージック絵巻という趣…

Nu / Carmona '03年、オランダ産のビートリッシュ・パワーポップ作品。冒頭の歯切れ良い快適アップテンポのマージーフォーク・ロック"Nu"をはじめ、全編に渡ってマッカートニーなフックが効いた甘酸っぱいメロディーが満載。あまりにどの曲もソレなんで、立…

We'll Right It Make / We'll Make It Right ベニー・シングス周辺のミュージシャンのセッションユニットの2作目。前作の静謐でチェンバーな感触はかなり薄まって、パワーポップからエレポップ、ボサノバまで、バラエティ豊かな構成のカラフルなポップソング…

バトル アンド ロマンス / ももいろクローバーZ 初アルバム。ラップする子がいなくなって5人組に。シングルで"Z伝説〜終わりなき革命〜"を聞いた時の「やられた〜！」感に匹敵する衝撃はさすがになかったものの、コサックダンサブルなラテン歌謡""、インドな…

Microphone Attack - Niney The Observer 1974-1978 / V.A. '01年にBlood & Fireから出ていた、ナイニーが手がけたDJ音源の編集盤。埃っぽい生音演奏とスタジオエディット、過剰な電子音SEが曲によっていろんなバランスで絡み合う試行錯誤な雰囲気はこの時期…

Blow Your Head - Diplo Presents Dubstep / V.A. DiploのMad Decentレーベルから'10年に出たダブステップ・コンピ。ダブなリズムトラック上で、ファミコン風の8bit電子音をギラギラ増幅させて、90年代初頭のレイヴ感覚とシェイクしたような、エクスペリメン…

TRIP IN HARDCORE / V.A. '06年。4バンド収録のハードコア・パンク・オムニバス。原爆オナニーズなんていう懐かしい名前に惹かれて買ったんだけど、全く知らなかった日本脳炎というバンドにヤラれた。味わい深いコブシがうなる男気ロックンロールの"OUT SKOO…

Colored Music / Colored Music 「渋谷ジャズ維新」というシリーズで再発された、ポストパンクでニューウェイヴィーなアヴァン・ジャズロック・ユニットの'81年盤。コズミック界隈で再評価された浮遊ディスコ"Too Much Money"も最高だけど、個人的には何と言…

My Girlfriend's Dead / Ian North ミルクン・クッキーズのメンバーの'80年ソロ。初期エレポップとガレージが融合したような、独得の味わいがクセになる音で、チープなシンセとキャッチーなギターリフの絶妙な絡みにシビれるミニマル・ロックンロール"Rememb…

ISETAN Songs Collection 1972-1986 / V.A. 伊勢丹のCMソング集。荒井由美や竹内まりや、太田裕美など、オリジナルの曲で親しんできた幾つかの曲を除いて、関西育ちの自分にとっては全く耳なじみのない曲ばかりなんだけど、フォーキーなニューロックから、ソ…

ニッケル・オデオン / ハンバート ハンバート 新作ミニアルバム。今回はアメリカンなフォークロック色が強い感じの6曲入り。1曲目のゆったりテンポのアーシーなフォークロック"みじかいお別れ"の出だしのメロディーでいきなり引き込まれる。全体に寓話色が薄…

Soul Togetherness 2002 / V.A. Expansionのコンピが続いたんで、この機会に長らく積読状態だったSoul Togethernessのメインシリーズの旧作も1枚消化。70年代からゼロ年代まで時代を超えてモダンソウル道を追求するその選曲に感心しつつも、やはりテンション…

Soul Togetherness presents The Skip Scarborough Songbook / V.A. Expansionの作曲家コンピシリーズのスキップ・スカボロウ編。フルートの音色で始まりフルートの音色で終わるニクい構成で、ほぼ全編に渡って、スローめなミディアムテンポでゆったりグルー…

Soul Togetherness presents The Spirit Of Philadelphia 3 / V.A. Expansionのフィリーソウルコンピシリーズの新作。流麗なホーン＆ストリングスとピアノのフレーズで一気にフィリーな気分が高まる、1曲目"It's Not The World That's Messed Up / Tapestry"…

Little Dreams 〜 The Canterbury Recoedings / The New Wave '67年。Now Soundsから出た、カンタベリーレーベルのソフトロック有名レア盤の再発。繊細な歌声の男性デュオのハーモニーが醸し出すなんともいえず隠微な雰囲気がたまらない1枚。とにかく、1曲目…

Mind Bokeh / Bibio '11年。「Ambivalence Avenue」はあまり入り込めなかったんだけど、一気にポップス寄りになった感じのこの新作は、相変わらず夢幻アンビエントな電子音や現実音を散りばめつつ、そこにナヨ声で歌われる甘酸っぱいメロディーが乗った、程…

Solla Solla - Maestro Ilaiyaraaja And The Electronic Pop Sound Of Kollywood 1977-1983 - / Ilaiyaraaja タミル地方の映画音楽作家のKollwood作品集。正直、ボリウッド物との区別はほとんどつかないんだけど、以前聞いた「Psych Funk Sa-Re-Ga」にも収録…

恋のチャンス〜コンプリート・コレクション / ポピーズ '74年から'78年にかけての全シングル曲集。筒美京平のソウル歌謡クラシック"恋のチャンス"のイメージが強いグループだけど、電撃バップなメロディーを勢い満点に聞かせる"恋は気分"をはじめ、むしろ英…

For the Ghosts Within / Robert Wyatt, Gilad Atzmon, Ros Stephen '10年。ジャズ・スタンダードのカヴァーを中心にした静謐でスローな室内楽ジャズヴォーカル・アルバムという趣の1枚。とはいえ、最初から最後まで、一言では言い表せない複雑で濃厚なアレ…

Jazz Raga / Gabor Szabo Impulse!から出た'67年作品のLight In The Attic再発盤。独得の粘り気のある糸引きギターとエレキシタールが絡む、若干イージー寄りなラーガ・ジャズロック集。冒頭、ダウナーな呟きヴォーカルを披露するダウンテンポ・フラワーサイ…

Riding High / Faze-O オハイオ・ファンク系ヴォーカル＆インストゥルメンタルグループの'77年盤。ストレートなワンコード系ファンクも悪くないけど、ちょっとチープなシンセも含め、絵に描いたような80年代アーバン・ムード漂うタイトル曲やエレピがメロウ…