今日聴いたもの

ゴールデン☆ベスト シングル・コレクション / 伊東きよ子
'67年から'72年にかけてのシングルAB面曲のコンピレーションで、ちょっと肩の抜けたフワフワした歌声がなかなか魅力的。初期は一人GS系のマイナービート歌謡とフォーク歌謡が混ざったような曲が中心で、中ではエキゾティックな要素を取り入れた"リンゴの花咲くころ"や、"クールな恋"のフレーズをアコギで引用した筒美京平作品"花のマドンナ"、ほのぼのしたカレッジフォーク歌謡風に始まってサビの「イェイイェイ!」で一気に高まる"廃虚のバラ"、大胆にシタールをフィーチャーしたアブストラクトなスペーシー歌謡"星からの便り"とかイイ感じ。
ただ、やはり個人的には、「ソフトロック・ヒッピーズ」で聞けた、70年代初頭の傑作ソフトロック歌謡クラシック"青いシャツ/小犬と結婚なさい"の路線に一番期待してしてしまうんだけど、最後に収録されているラテンロック調のプレAOR歌謡"まもなく朝"と、都市生活の1コマを切り取ったような千家和也の歌詞が素晴らしいイージーリスニング風ソフロ歌謡"ひとりごと"の、筒美京平カップリングはまさにそのニーズに応えてくれる素晴らしいシングル。