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剣鬼喇嘛仏 / 山田風太郎 「羅妖の秀康」「剣鬼喇嘛仏」を読む。「羅妖の秀康」は落語的な艶笑話。表題作の「剣鬼喇嘛仏」はストイックな剣鬼物と思いきや、途中でくの一が登場しやはり不条理な下ネタに展開する奇妙としか言いようがない短編。

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説教師カニバットと百人の危ない美女 / 笙野頼子 狂暴凶悪な大島弓子というか、あらゆるしがらみを断ち切った清々しさが気持ち良い小説。以前読んだ「母の発達」より断然こっちのが良い。内容は「ブス」と「フェミニズム?」をめぐる私小説風の寓話小説とい…

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くっすん大黒 / 町田康 モラトリアムな独白と会話で綴られる小説は一杯あったけど、ここまで馬鹿馬鹿しいと爽快。デビュー作にして既にスタイルが完成されてる。

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剣鬼喇嘛仏 / 山田風太郎 短編集。「伊賀の聴恋器」を読む。ユーモア小説風のバカ話が凄絶な結末を迎えるという、どっちにしても風太郎らしい短編。

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剣鬼喇嘛仏 / 山田風太郎 短編集。忍法帖は食傷気味でずっと離れてたんだけど久し振りに読むとやっぱり楽しい。今日は「女郎屋戦争」と「伊賀の散歩者」を読んだ。「女郎屋戦争」は"もしも官営の遊郭があったら・・・"というネタで一本作った感じの快作コメ…

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屈辱ポンチ / 町田康 「けものがれ、俺らの猿と」と「屈辱ポンチ」の2編。「夫婦茶碗」に比べるとかなりまともな主人公が不条理な事件に巻き込まれる話。リズミカルな展開と語り口に引き込まれて一気に読んでしまう。この人の小説は外さなそうなんでどんどん…

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夫婦茶碗 / 町田康 斎藤美奈子の「文学的商品学」を読んですごく読みたくなった本。確かにすごくリズム感の良い文章。しかも徹底して下らない。小説を読んで久し振りに笑った。この人の音楽より好きかも。

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ライオンハート / 恩田陸 連作形式のすれ違いラブ・ロマンスSF。冒頭の「エアハート嬢の到着」以外はどれも凝った構成で、一瞬全然違う話と思わせて最後に主テーマに着地する手際が鮮やか。良く出来たお話を読む快感を味わえる。梶尾真治の解説がちょっと気…

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機会不平等 / 斎藤貴男 さすがにこちらは気合が入ってる。第1章の"「ゆとり教育」と「階層化社会」"という二題噺にまず意表を突かれて引き込まれ、次々に登場する自分の知らない「社会のしくみ」に興味を掻き立てられて、気がついたら最後まで一気に読んでし…

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外資系で働けますか〜あなたを待ち受ける人生 / 斎藤貴男 週刊誌の記事レベルの軽い読み物と言う感じ。「カルト資本主義」ほどの読み応えはなかった。一緒にブックオフで105円で買った「機会不平等」の方に期待。

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ねじの回転 / 恩田陸 2・26事件を題材にした時間SF小説。この事件のことをあまり深く知らなかったんで興味深く読めたけどラストの取ってつけたような「オチ」にはちょっと白けてしまう。

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ロミオとロミオは永遠に / 恩田陸 SF色の強い学園小説。女子モノに比べるとこの人の男子モノはそこはかとなく漂うジュネ色がちょっと苦手だったりもするんだけど、「大脱走」的な設定でグイグイ引っ張られて一気読み。ところどころに顔を出す80年代サブカル…

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とんち探偵一休さん 謎解き道中 / 鯨統一郎 初期の作品中では「金閣寺に密室」が一番取っ付きにくい気がしたんで、このシリーズ第2弾も読むのを先延ばしにしてしまってたけど、最近ノベルズでたて続けに出た連作作品群より、オヤジ・ギャグっぽいおふざけが…

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姫百合たちの放課後 / 森奈津子 「西城秀樹のおかげです」以来の短編集。冒頭に置かれた吉屋信子タッチの百合コメディ「姫百合たちの放課後」「姫百合日記」の2編に爆笑。大半を占めるハードコア・ポルノ=コメディ作品も、もちろんどれも最高。

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母の発達 / 笙野頼子 妄想ワタクシ小説?母性云々というテーマ性より、笑えない駄洒落やオチのない小噺の暴力的な奔流に圧倒される。執拗に記述される三重県人の県民性の分析が興味深かった。あと最後の方に出てくる妙にマニアックな音楽ネタがポップス・フ…

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虫けら太平記 / 色川武大 劇画タッチの幕末時代小説。会話が多いのでスイスイ読める。途中で絶筆してしまったのは勿体無い。

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文学的商品学 / 斎藤美奈子 小説を読むとき、あなたはストーリーばかり追いかけていませんか。あるいは登場人物ばかり見ていないでしょうか。物語にオリジナリティがあるとかないとか、人間が描けているとかいないとか、あるいは文章が端正だとか雑だとか、…

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マルドゥック・スクランブル / 冲方丁 全3巻。何度か挫折しそうになりながら、ちょっとづつ読んでたんだけど、第2巻の途中からまるまる1冊分費やされるカジノのシーンが面白くて一気に読了。ただカジノのシーンが終った途端、また読書ペースがガクッと落ちて…

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まことに残念ですが・・・ / アンドレ・バーナード編著 現在では不朽の名作として確固たる地位を気付いている数々の文学作品に寄せられた不採用通知を紹介したもの。ストレートなものから回りくどい凝ったものまでバラエティに富んでて、編集者の先見性のな…

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麦の海に沈む果実 / 恩田陸 この人の学園小説はやはり一味違うな。読んでるうちに、中高生時代の「檻の中のモラトリアム」な気分が鮮明に甦ってくる。話もメチャクチャ上手いし。結構な分量にも関わらず一気読み。この作品は「三月は深き紅の淵を」と関連が…

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無境界の人 / 森巣博 手に汗握るバクチ小説。牌九というゲームのルールは全然理解できなかったにも関わらず一気読みしてしまった。唐突に何度も出てくる「日本人論」批判など、かなり脱線の激しい文章なんだけど抵抗なく読ませる筆力は凄い。

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コーヒーブレイク11夜 / 阿刀田高 30才を過ぎた今なら楽しめるかも知れないと思ってブックオフでゲット。うーん実にオトナの世界。「失楽園」な状況設定の数々が眩しいブラックユーモア小説集。

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「同和利権の真相」の深層 「同和利権の真相」は読んでないんだけど、宮崎学、斎藤貴男、呉智英、森達也といった執筆陣に惹かれて購入。学校や企業での教育や研修がいかに奇麗事な、表層的なものだったか思い知らされる。それにしても呉智英最高。強烈なオッ…

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悪党どもはぶち殺せ! / ジスラン・タシュロー 悪魔に魂を売って世界一優秀な捜査官になる刑事の話。徹頭徹尾、荒唐無稽な内容で、こういうバカバカしいのは好きな筈なんだけどイマイチ読んでて盛り上がらなかった。疲れてるせいかな。

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夫婦善哉 / 織田作之助 安田謙一の「ピントがボケる音」を読んで、読んでみたくなった作家。古風で泥臭い昔の大衆小説だと思っていたら、ある意味相当に洗練された作風で驚いた。どの短編もメチャクチャ面白い。短編とは思えない濃密な読後感。

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朝日ジャーナル編 現代無用物事典 昭和60年発行の本だけど一部のトピックを除いて今でも通用しそうな内容。結構勉強になりました。

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男性誌探訪 / 斎藤美奈子 男性誌を肴にしたコラム集。男の自分も読んだことのないあの雑誌この雑誌の本質が分かりやすく説明されてて面白い。

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落花流水/山本文緒 相変わらず緻密な心理描写と読者の予想を裏切るエグイ展開で一気に読んでしまう。子供の視点で書かれた部分に不自然さがないのはさすが。