今日聴いたもの

PINK / 曽我部恵一
新作。1曲目の"春の嵐"をはじめ、全編穏やかな陽だまり感に満ちた春めいたフォーキー歌集。サニーデイサービスと東京ナンバーワンソウルセットが合体したような"愛と苦しみでいっぱい"なんていう格好良い曲もあるけど、メロウな爪弾き曲"普通の女の子"にワルツテンポの"がるそん"、カリビアンなアーシーファンキーロック調の"ねぇ、外は春だよ。"といった、ささやかな日常を切り取ったような曲がすごく染みる。あと、"レモン"とか、なんとなく小沢健二の1stを思い出す感じも。
さっちゃん / 平賀さち枝
'11年。試聴機で聞いた"恋は朝に"の乙女四畳半フォーキーな佇まいにノックアウトされて思わず購入。少女ヴォーカルでいなたい字余りフォーク、という組み合わせがこんなにも甘酸っぱいとは。いかにも70年代にありそうでなかった音楽性が新鮮で、グルーミーな爪弾きフォーク"私生活"や、快活なジャカ弾き曲"1月の汽車"、若い恋人たちのリアルな生活感のある"眠ったり起きたり"、お疲れムードな"高円寺にて"など、ちょっと文学的で切ない歌詞とカラッとした歌声のギャップにやられる。