今日聴いたもの

Canned Heat + Boogie With Canned Heat / Canned Heat
'67年1stと'68年3rdの2in1再発盤。1stはアップテンポのビートブルースで畳み掛けるヤングな雰囲気の1枚で、歌ってるのがマトモなほうのBob "The Bear" Hiteなこともあってか、「Future Blues」のようなストレンジさはまだあまりなくて、シンプルで格好良いブルースロックンロール集という趣。特にお気に入りはゴツゴツした音色の反復リフが焦燥感をかきたてるトレイン・テンポのブギー"Catfish Blues"と変幻自在なリズム展開にしびれる疾走ブルース"Big Road Blues"。とはいえ唯一のフニャフニャVo曲"Help Me"は既に奇妙な怪しさ満点。
オリジナル中心の3rdは、弾力のあるピアノとベースのダウナーグルーヴが心地良い"Evil Woman"に、エレキシタール入りの覚醒フニャ声ブギー"On The Road Again"と、一気に曲が個性的になってきた感じ。ファンキーなビートに乗ってバリバリしたファズがうなるグルーヴィー・ブルース"World In A Jug"にサイケポップ・グルーヴな"Whiskey Headed Woman No 2"、GS的っぽいヤングな掛け声にときめくビートチューン"Amphetamine Annie"など、レイト60'sっぽいヒップな曲が多い1枚。全編で鳴り響く耳をつんざく金属的なファズギターも快調。
Hallelujah + Cook Book / Canned Heat
'69年4thとなぜか'70年のベスト盤の2in1。Al Wilsonが歌う曲が増えてかなり奇妙なセンスがかなり顕在化。性急テンポのアシッドなフニャ声覚醒ブギー"Change My Ways"に、大らかなのびのびお茶の間グルーヴロック"Time Was"、変拍子っぽいリズム上でサイケなオルガンが鳴るボディドリー・ビート曲"Do Not Enter"など、Al Wilsonの歌う曲がことごとく素敵。特にリラックス・ムードではじまり予想外の激烈トリッキー展開を見せる"Get Off My Back"が凄い。ハーモニカが暴れまくるスウィング・ロックンロール"I'm Her Man"なんかも単純に格好良い。
ベスト盤の方は、カップリングの4thとすら3曲も被っていてひどいなあという感じなんだけど、フルートが舞うピースフルなフラワーアンセム"Going Up The Country"が聞けるのでまあイイかな。サイケ・ファンクな"Boogie Music"もキャッチーなイイ曲。