今日聴いたもの

UTAU / 大貫妙子 & 坂本龍一
ピアノと歌によるひたすら静謐で格調高い歌集。とはいえ、このアルバムが出てすぐに聞いたコンサートでの、曲間で繰り広げられる二人の軽妙なトークを脳内で補完してしまってニヤニヤしてしまうのだけど。それにしても"美貌の青空"、"Tango"と続く冒頭から、あまりに「大貫妙子」なヨーロピアンなシティポップが全開で、ここまでストレートなのは久々かも。"Antinomy"に"鉄道員"とかも、本当にたまらないあの世界。アルバム中唯一の陽性ポップソング"a life"の、この80年代ミディなキラキラ感にもかなりときめいた。
悪魔のささやき〜そして、心に火を灯す旅〜 / エレファントカシマシ
新作。"明日の記憶"、"赤き空よ"、"幸せよ、この指にとまれ"など、突き抜けた爽快前向きロック連発は相変わらず気持ち良いんだけど、前作ではかなり新鮮だったこの路線もさすがにこう続くとややマンネリな感もなきにしもあらずで、今回はむしろそういった曲の間に置かれているザラザラした曲群の方が印象に残る1枚。特にレイジーなブルージーロック"九月の雨"に短編小説的な歌詞も印象的な"彼女は買い物の帰り道"といったビートリッシュ路線の2曲と、べらんめえな男のラウドロック""がお気に入り。このアルバムも、発売されて割とすぐにライブを聞きにいったんだけど、甲斐バンドみたいなメロディーがさすがにあんまりな気もする"歩く男"はしかしライブで聞くと圧倒的に格好良い。