今日聴いたもの

I Am / Terri Walker
'03年の1stは結構愛聴してた気がするんだけど、その後まったくフォローしていなかったUK女性ソウルシンガーの'06年作。メロウなファンキー・ロック調の"I Am"のイントロのギターカッティングでいきなり心を掴まれ、ささやき気味に歌われるジェントル・メロウな密室ヒップホップ・ソウル"Addicted"に、70年代ピアノSSWっぽい佇まいの爽快R&B"Alright With Me"など、スウィートな中にもピリッとした隠し味が効いた佳作が並んでいてイイ感じ。中盤あたりからだんだんコンサバなブラコンバラードっぽい平板な曲が増えてきてちょっとダレるものの、スティーリーダンに通じるアーバンムード漂うラストのクールなAORソウル"Imperative"にはシビれた。
Never Look Back / Ebony Alleyne
'07年。同じくフィメールUKソウル・シンガー物。こちらはダイアナ・ロス系の軽量ヴォーカルと、かつてのスウィングアウトシスターを思わせる溢れる流麗なアレンジとバカラッキシュなメロディーの組み合わせにかなりときめくMORソウルな良盤で、ディオンヌ・ワーウィック風意匠の数々にニヤリとさせられる"Second Look"をはじめ、「サンホセ」スタイルで決めた"Love Is Not A Game"、「ゴーイン・アウト・オブ・ヘッド」に「小さな願い」がアダプトされるという夢のような展開を見せる"Walk Away And Never Look Back"など、60年代のソウル系MORを見事に換骨奪胎しつつ、ただの懐古趣味に終わらないところにセンスを感じる。さらに、"In Love With A Stranger"や"All For Nothing"など70年代プレAOR風の楽曲が並ぶアルバム後半あたりの、少し日本のシティポップに通じる甘酸っぱい雰囲気もまたイイ。