今日聴いたもの

3-Way Mirror / Livingston Taylor
'78年。前作「Over the Rainbow」から5年経ってすっかり洗練された音作りに。1曲目の"Going Round One More Time"をはじめとした、サニーシャイニーなウエストコースト系AORな曲群は正直ちょっと苦手なんだけど、前作までの音楽性を継承したようなソフト&メロウ・フォーキーな路線は相変わらず素晴らしく、ストリングスやコーラスワークを駆使して感動的なミッドテンポバラード"Train Off The Track"に、爪弾きフォークな面影を残しつつ洗練されたAORに仕上げた"I Will Be In Love With You"、そしてグルーミーなラテンフォーキーの"Living Without You"に"How Much Your Sweet Love Means To Me"と、どれもデリケートに進行する美メロの連続にため息。
Encore / Brian Auger & Julie Tipetts
'78年。モッド時代の盟友ふたりが再会した「想い出にアンコール」作。時代柄を反映したクロスオーヴァージャズロック演奏に拮抗するような、ジュリー・ティペッツのソウルフルなヴォーカルやブライアン・オーガーのブルージーハモンドが、AORになりそうでならない微妙な骨太さとワイルドさを醸し出していてその微妙なバランス感がカッコイイ。とはいえ、ヴォーカルのソウルはやや抑え目に、クールなAORジャズロックを聞かせる"Future Pilot"から、アコギジャカ弾き系のブラジリアン・フォーキー"Rope Ladder To The Moon"、唯一のナヨ声男性Vo曲で洗練の極みのようなソフロAOR"Nothing Will Be As It Was"と、AOR的に完成度の高い後半の流れにヤラれてしまうんだけど。