今日聴いたもの

Art Official Intelligence - Mosaic Thump / De La Soul
'00年。ゆったりしたミッドテンポの太いリズムトラック、最小限のフレーズ・サンプリング。思えば「Stakes Is High」のあまりに地味な音作りに馴染めず、そのままデ・ラ・ソウルから離れてしまっていたのだけど、改めて聴くとこのストイックな感じはすごく格好良く聞こえる。ラヴィン・スプーンフル"Summer In The City"のけだるいメロウ・ヒップホップ・カヴァー"Thru Ya City"やボサなオーガニック・ヒップホップ"Set the Mood"、ラテン歌謡チックな"Art of Getting Jumped"といったポップスファン好きするトラックに多少ときめきつつも、今はむしろ"My Writes"や"View"、"Foolin'"など、よりシンプルで音数の少ないストイックなジャズ・ヒップホップ路線のハードボイルドな魅力に惹かれる。
The Grind Date / De La Soul
と思ったら、'04年のこのアルバムではかなりポップな音作りに傾斜していて、まるでこの後のカニエ全盛時代を先取りしたかのような歌物フレーズの丸ごとサンプリングや、先の読めない凝った曲展開など、どの曲も気持ちよく突き抜けた感じが漂っていて、渋いデラソウル再発見とはまた別の次元でグッとくる傑作アルバム。甘いソウルハーモニーにとろけるオープニングの"Future"にまずやられ、さらに"Much More"や"Church"、"He Comes"などのキラキラしたフィリーディスコティック連発で完全にノックアウト。他にもバブルガムソウル風味の"Grind Date"やキュートなガーリーR&Bの"No"、壮大なミュージカル風コーラス入りの不思議トラック"Rock Co.Kane Flow"とか、微妙にひねくれつつもイイ曲が目白押し。