今日聴いたもの

Wake Up the Nation / Paul Weller
新作。素晴らしかった「22 dreams」に続き、今作も絶好調。フォーキーな音作りがどこかナチュラルでウッディーな耳触りだった前作とは打って変わって、今回は80年代前半くらいまでのエルヴィス・コステロと"ロックス"の頃のプライマルスクリームとが出会ったような、少しニューウェイヴな感覚のロックンロールに、サイケでエクスペリメンタルなスパイスを効かせた格好良くてイイ曲で畳み掛ける、あっという間の全16曲40分。ケヴィン・シールズ参加のダビーなウェスタン・ロックンロール"She Speaks"から、雄大で気持ち良いシングアウト・ナンバー"Find the Torch, Burn the Plans"、ファルセットで聞かせるディスコ・ロック"Aim High"、そしてセカンドラインからカントリー、轟音ガレージ、グリッターロックと先の読めない展開を見せるミニ組曲"Trees"と変幻自在に進行する中盤の流れが個人的にハイライト。
Volume Two / She & Him
新作。基本的な路線は変わってないものの、多少SSW的な色彩も感じられた前作に比べると、より擬似60年代ポップ・スタイルのギターポップ路線に照準が合ってきたような感じも。でも特に気に入ってるのは、60年代と70年代、80年代が混ざったような不思議な味わいが癖になる"In the Sun"や、NRBQのカヴァーで男女デュオ・スタイルの爽快で切ないハーモニー・ポップ"Ridin' in My Car"、フックの効いたメロディーと凝ったリズム・チェンジが素敵な"Home"といった、60年代ガールポップど真ん中なスタイルからちょっと外れたタイプの曲。まあ微妙な違いなんだけど。