今日聴いたもの

le mode d'emploi / dahlia
'03年。capsuleの「キューティ・シネマ・リプレイ」でフィーチャーされているのを聞いて以来、ちょっと気になっていた男女ユニット。あれから随分年月が経ってようやく初聴き。ジャジーなピアノ演奏にフランス語ナレーションが乗るイントロからウィスパリンなフレンチ・ボサに突入する、あまりにストレートな渋谷系仕様にちょっとたじろぎつつも、フックの効いた美メロ曲の数々はどれも安定した水準を保っていて、聞き進むうち次第に耳馴染んでくる感じ。特に"世界の果てまで"や"lilic"といった、ところどころに置かれた日本語曲が、どれも甘酸っぱくもどこか深遠なガーリー青春ポップスという趣があって素晴らしい。
les classiqes / APRIL SET
'03年。ダビーなイントロから一転、昭和40'sボサ歌謡になる"雪"が最高。思わず吉田拓郎のレコードを引っ張り出して聞きなおしたくなるような、楽曲の魅力を再発見させてくれる好カヴァー。特に、BLUEという人の独特のクールビューティ感漂うヴォーカルがメチャクチャ魅力的で、この声が、60年代セルメン風のラウンジーなサンバ・ブレイクビーツといういかにも同巧多数そうな音楽を、昭和40年代的な陰りのあるユニークなものにしている感じ。途中ヴァーナ・リント的なスパイ展開を見せるマシュケナダ風ジャズサンバ・スキャット"Bossa Presso"もなかなかカッコイイ。