今日聴いたもの

Espers 2 / Espers
'06年。1stがかなり気に入っていたにもかかわらず、全然フォローしていなかったフィラデルフィアの英国フォーク・リバイバル・グループのその後の作品をまとめて聞く。子守唄っぽい哀愁フィメール・フォークが徐々に轟音ファズ・ギターに侵食されていく1曲目の"Dead Queen"から相変わらず独特の個性が炸裂してて、やはり良いグループだなあと再認識。若干バンド色が強まったこの2枚目は、よりプログレっぽいダイナミックなアレンジも目立つ感じで、爪弾かれるアコギのバックで鳴り響く爆音ギターの心地良さがシューゲイザーにも通じる感覚の"Widow's Weed"や、ドタバタしたドラムにファズギター、ドローンなヴァイオリンなどが織り成すアヴァンなアンサンブルに切ないメロディーが乗る"Mansfield and Cyclops"とか、それまでの儚い白昼夢的な世界に留まらずむしろカッコイイと感じる曲も多い。
Espers 3 / Espers
'09年3rd。またも微妙に音楽性が変わり、こちらは、全体に得意のファズギターを存分に響かせたヘヴィサイケ寄りのアレンジとサイケポップっぽいメロディーが目立っていて、これまでに比べてコンパクトでメリハリの効いた楽曲が増えたような気がする。とはいえトラッドフォークと轟音ヘヴィサイケが出会ったような"I Can't See Clear"をはじめ、単純にリバイバルと言い切れないジャンルレスで謎な音楽性は健在。"Road of Golden Dust"や"Trollslanda"などのフワフワした浮遊感のある、男女デュオスタイルのダウナーなフラワーサイケ風の楽曲が特にお気に入り。