今日聴いたもの

I'm sorry, but… / 笠松美樹
'96年。前に聞いた「生まれたてのBaby Pink」は意外に尖ったアレンジが印象的だったけど、その前に出たこちらのアルバムは全体に洒脱で落ち着いた雰囲気の曲が中心。相変わらずウィスパリング気味の独特な甘い歌声が魅力的で、中でも、毒のある歌詞にドキッとするメロウなソフロ調MORボサ"I'M A WOMAN"や、跳ねるリズムが気持ち良いソウルテイストのシティポップ"NO END"、そしてノスタルジックなヴォードビル・ピアノポップの"朝がコワイ"といった曲で聞ける、シュガー時代から変わらない、ちょっと含み笑いしているようなファニー・ヴォイスがかなり好き。
BACK TO FRISCO / Honey & B-Boys
村田和人山本圭右、平松恵理(愛理)、西司というメンバーによるユニットの'87年作。風通しの良いアメリカン・ロックに60年代ポップのフレイヴァーをまぶしたようなカラッとしたシティポップがずらりと並ぶ1枚。村田和人山本圭右によるダイナミックなツイン・ヴォーカルが爽快な冒頭の"Morning Selection"がまず最高で、続くちょっとナイアガラな雰囲気もある60年代グルーミー・ポップ調の"15分待ってBlue Sky"で、男性ヴォーカルから平松恵理の甘酸っぱい歌声にスイッチした瞬間に完全にノックアウト。他にエレポ調スペクター・ポップな"My Wish"や快適テンポの乙女チックなメロウグルーヴ"Wine Light"など平松恵理をフィーチャーした曲がとにかく素晴らしくて、正直、男性陣が歌う曲群はちょっと霞んで聞こえる。