今日聴いたもの

Love,painful love / 鈴木祥子
"LOVE/INDENTIFIED"が強烈だったので過去作をちょっとさかのぼり。これは00年作で、アルバム「鈴木祥子」に通じるヒリヒリした空気感が全編に漂っていてイイ感じ。はっぴいえんどっぽいメロディーも聞ける轟音ダウナーロック"すいか"やハードロック・フォーキーな"paingiver"といったニール・ヤング路線と、エレピ入りメロウ・ロック"シュガーダディーベイビー"に官能的なピアノ・バラード"イケナイコトカイ"といったソウル・テイスト曲を肝に、軽妙カントリーロックの"舟"にドリーミーなMORハーモニー・ポップ"不安な色のBlue"など、多彩なイイ曲多数。
あたらしい愛の詩 / 鈴木祥子
99年。こちらは「Love〜」「鈴木祥子」の内省ぶりとは打って変ってカラッと乾いた産業アメリカンロックな雰囲気で、"もういちど"や"愛は甘くない"などで聞けるディストーション・ギターの豪快なサウンドが痛快。「鈴木祥子」ではちょっと浮いてた"ラジオのように"の世界をこっちでは全面的に展開してる感じかな。そんな中でも70年代MORテイストの爽快フォークロック"この愛を"に、チェンバロ入りパワーポップ"破局"、70年代ソウル的な快適ウォーキングテンポR&R"あたらしい愛の詩"と、要所に置かれた美メロで聞かせる曲にグッとくる。
私小説 / 鈴木祥子
98年。"たしかめていてよ"は確か短冊シングルで聞いたはずだけど、どんな曲だったか全然記憶に無くて、改めて聞いてみても、やはりどこに引っかかったらいいのか分からないいろんな意味で地味な曲。正直言って全体的にそんな印象で、このアルバムもまた内省系なんだけど、明らかに「Love〜」以降のソレとは違う感じで、90年代のJ-POPでよくあった米国オルタナ系フィメールSSWウォナビーな音楽とあまり区別がつかないような。バカラッキッシュな70年代MOR風ピアノバラード"ただの恋だから"がお気に入り。