今日聴いたもの

駒沢あたりで / 加川良
78年。ゆったりうねるベースと鋭く切り込むスライドギターが格好良いアーシー・フォークロックに、女言葉で歌われる歌謡テイストのメロディーが乗る1曲目の"女の証し"の印象が何と言っても鮮烈。表題作をはじめとしたゆるいカントリーロック路線の曲も悪くないけど、セカンドラインなロックンロールナンバー"ばびぶぶべべ"、女性ヴォーカルを加えたブルージーなゴスペルロック"祈り"、そして"女の証し"に呼応するようなラストのダルなアーシー・ロック"君におやすみ"といった、より「ロック」なスタンスの楽曲の魅力が際立ってる感じ。それにしても全編を通じて鳴り続けるスライドギターがホント気持ちイイ。
レディーレディー/黒い河〜誕生〜 / 黒い河
女性ヴォーカルと男性4人の5人組で、ビクターSFレーベルの72年盤。エキスポ感覚に満ちたピースフルなMOR歌謡とニューロック、そしてドメスティックな叙情派フォーク、おまけにちょっとエキスペリメンタルなインタールードまでもが同居した、なかなか掴みどころのない音楽性。もうちょっとフックが効いたキャッチーなメロディーやらキュートなヴォーカルとかがあれば、スゴイ名盤なったのにと思えて少し惜しい感じ。とはいえ高揚感のあるジェットマシーン系青春ロック歌謡"北風の女"や、ユニークな歌詞が面白い洒脱な喫茶ニューロック"13日の金曜日"なんかはかなりの名曲。