今日聴いたもの

岡林信康URCシングル集 +8 / 岡林信康
70年前後のシングル集に同時期のビクターからのシングルをプラスした初期編集盤。泥臭くもファンキーなヘヴィーフォークロック"だからここに来た"に"コペルニクス的転回のすすめ"、ドライヴ感のあるロックンロールの"家は出たけれど"、ニューオーリンズなファンキー・ロック"いくいくお花ちゃん"など、うねるベースに鋭角的なギターとか、この時期の録音はやはりかなりカッコイイ。とはいえ今の気分では、どちらかというとURCニューロックな路線よりも、カレッジフォークに演歌、ジャパニーズ・トラッドなど多彩な楽曲が並ぶ、フォーク・エンターテイナー的な側面が強く出たビクターの曲群により魅力を感じる。3バージョン収録されている"それで自由になったのかい"も、ジャカ弾きアコギ・カッティングが気持ち良いグルーヴィー・サイケなビクター・バージョンが一番お気に入り。そして、何と言っても"くそくらえ節"が最高で、こちらは歌声喫茶的な若い広場感が漂うURC版とアングラ・ノベルティ色の強いビクター版、どちらもメチャクチャ楽しい。