今日聴いたもの

Balance + In for the Count / Balance
産業ハード系USバンドの81年1stと82年2ndの2in1再発盤。フックの効いた甘酸っぱいメロディーやファルセット・ハーモニーに胸がキュンとくる"(Looking for The) Magic"で始まる1stは、70年代バブルガムやMOR的な雰囲気を残したキラメキ青春産業ハードとでもいうべき瑞々しい世界が繰り広げられてて、産業ロックが大幅に定型化する前の試行錯誤感が新鮮な感じ。普段ならウンザリするような大仰なシンセやギター・リフも妙にキラキラして聞こえる。シャッフルビートのAORブギー"No Getting Around My Love"、ロマンティックなピアノをフィーチャーした歌謡ハード"Fly Through the Night"、クイーン的なドラマティック・ピアノ・ハードロック"Haunting"、メランコリックなハーモニーポップに産業ハードなテイストを巧く忍ばせた"Falling in Love"に、NWモダンポップ的なピアノ・ロック"Hot Summer Nights"など、印象に残る曲多数。
一気に歌謡ハードロック化が進行した2ndでは、ベタなギター・ソロが炸裂する疾走ロックンロール"Undercover Man"なんかも最高だけど、どっしりテンポの拳突き上げ系シンセ・ハードロックに甘酸っぱいキラメキ・メロディーが乗る"Slow Motion"や、凝った展開を見せるシャッフルビートのファンキー・ハード"Undercover Man"、キラキラ・シンセをフィーチャーしたアーバンAORテイストの"We Can Have It All"とか、前作で見せたデリケートでソフィステイケイトされた持ち味とライトで大味な産業ハードロックとの妥協点を探るような楽曲群に惹かれる。