今日聴いたもの

Inspiration Information, Vol. 2 / Horace Andy & Ashley Beedle
09年。アシュレー・ビードルのトラックでホレス・アンディが歌うStrutのコラボレーション企画。基本的にルーツ、ダンスホール、ラヴァーズといったスタイルをオーソドックスに聞かせる曲が中心で、重低音ベースラインが気持ち良いダビー・ルーツ"Watch We"や、ファニーなサンプリングとメロウなメロディーが素敵なカリビアン・ラヴァーズ"Hypocrites"とかイイ感じなんだけど、やはり個人的には、ニューソウルなディスコティック・ルーツの"When The Rain Falls"に"Seek It"、クールで不思議な味わいのハウシー・レゲエ"Two Wat Traffic"、ホレス・アンディの美声がまた違った感じで聞こえるキラキラしたニューロマ・レゲエ"Hot Hot Hot"みたいな変則的な曲が好み。
Grains / Boozoo Bajou
09年。ドイツのダウンテンポ・ユニット。限りなく生演奏に近いオーガニックなトラックにメランコリックな美メロが乗る1枚。甘く儚い歌とメロディーにグッとくる冒頭のダウンテンポMOR"Flickers"をはじめ、ポール・ウェラーっぽいヴォーカルをフィーチャーしたビターな味わいのメロウ・グルーヴ"Sign"、スプーキーなリフを引用したイージーリスニング・インスト"Big Nicks"、エレピがゆらめくジャジー・フォーキーMOR"Grains"、ソフィスティケイトされた耳触りのスペイシー・ダブ"Fuersattel"と、一貫したテンポとトーンで多彩な曲が次々に繰り出される前半の流れが素晴らしい。クロスオーヴァーでスピリチュアルな曲が増える後半は、クールな女性ヴォーカルが醸し出すかつてのJ-WAVEっぽい雰囲気もあって、ややダレる感じがあるんだけど、エレキなダウンテンポ・ダブ"Kinder Ohne Strom"や音響フォーキーな"Nebelkloster"といったインスト曲のエクスペイメンタルな音作りには惹かれる。