今日聴いたもの

Parallax Error Beheads You / Max Tundra
08年。電気仕掛けのプログレジャズロックという趣の6年ぶり新作。ソフトな歌声と柔らかなエレピの音色のせいか、カンタベリージャズロックのレコードを聴いているような気分になる瞬間も何度かあって、あの辺のアヴァン・ロックの系譜をレコメン系とはまた違うポストロック/エレクトロニカなセンスで再構築したような感覚が新鮮。ドリーミーなバロック・ポップ・サイケ"Gum Chimes"、メロウな70年代風ピアノ・ロックがニューレイヴな展開を見せる"Entertainment"、複雑変拍子をスムースに聞かせるプログレポップ"Number Our Days"といった突出してキャッチーな曲群にまずは心を奪われつつも、エレクトリカルパレード変拍子ジャズ・ロックにしたような"Orphaned"や80年代クリムゾンっぽいメカニカルな不条理ギターリフをフィーチャーした"Nord Lead Three"とかいちいち面白くて。
In Ghost Colours / Cut Copy
08年。オーストラリアのエレクトロ・ユニット2nd。「青空百景」の頃のムーンライダーズを思わせる爽快エレポップ"Feel the Love"に始まり、硬質なベースラインがやけにグルーヴィーなニューロマンティックス系NWファンク"Lights and Music"、グラム・テイストのパワー・ポップR&R"Unforgettable Season"、メランコリックなシューゲイズ・ギターロック"Midnight Runner"など、80年代UKロックのあれこれを1枚に凝縮したようなダンス・ポップ盤。ネオサイケな轟音R&Rがサビで鮮やかな美メロ展開を見せる"So Haunted"と、耽美なナル系エレポップとアシッド・ハウスが融合した"Hearts on Fire"がダントツのお気に入り。