今日聴いたもの

Wool / Wool
69年。EdとClaudiaのWool兄妹のツイン・ヴォーカルを擁したニューヨークのアートロック寄りガレージ・ビートバンド。1曲目のヒップなグルーヴィー・アートロック"Love, Love, Love, Love, Love"から、兄妹揃って熱いシャウト合戦を繰り広げる激烈R&Bビートの"Combination Of The Two"、そして、それまであくまでジャニスっぽい強面な佇まいを見せていた妹が急に内省的な文化系少女的ヴォーカルを聞かせるフォーキーなラテン・ビート"If They Left Us Alonenow"と続く冒頭3曲の流れが素晴らしい。JBファンクをガレージ化したようなファンキー・ビートナンバーに突如テレヴィジョン風のアブストラクトなギター・ソロが紛れ込んでくる"Funky Walk"も強烈。Delay69からの再発盤。
Colour Green / Sibylle Baier
Andy Votelの「Folk Is Not A Four Letter Word 2」でもすごく光っていた、ドイツの女性フォークSSWの70年〜73年の音源をまとめた発掘再発盤。Orange Twin Recordsというレーベルから。ストリングス入りのMOR風なラスト曲を除いて、全編、簡素な爪弾きフォークアレンジで、多分誰々風と言えるような曲が並んでるのかも知れないけど、淡々とした曲調にさりげなく織り込まれたちょっとしたフックが効果的な、すごく洗練されたイイ曲揃いな印象。キュートで気だるい呟きウィスパリン・ヴォーカルにいきなりやられる1曲目の"Tonight"をはじめ、先のコンピにも収録されてたフワフワとしたスウィング・フォーク"Softly"、ドリーミーでデリケートな"Forget About"の夢見る乙女チック・ムードなど、全編に渡って胸を締め付けられる感じが詰まっていて、なんだか大切にしまっておきたくなる感じの1枚。