今日聴いたもの

MORE STANDARD / 桃井かおり
93年。ちょっとシャンソンっぽい独特のヨレヨレなアンニュイ・ヴォーカルで80年代歌謡曲をカヴァー。レゲエ・アレンジの"モニカ"や、パブリックイメージとかけ離れすぎな"WAKU WAKUさせて"とか、異様なカヴァーが多いんだけど、全体に今聞くと妙に薄っぺらいシンセの音色が残念な感じ。なのでアコースティックなサンバ・アレンジの"ジュリアに傷心"やルックオブラブなホーン入りのAORボサ"ロング・バージョン"といったシンプルな編成の曲に惹かれる。アダルトな4ビート・バラードの"ウイスキーがお好きでしょ"とか。それにしても小泉今日子の"Fade Out"はオリジナルのあの抑制の効いたストイックさがなくなるとここまでベタな歌謡曲だったのかとビックリ。
モダンダード / 桃井かおり
94年。ユーロビートな"そして僕は途方に暮れる "で幕を開ける歌謡曲カヴァー企画第2弾。こちらは70年代から80年代にかけての選曲で、前作ほどシンセの音色が気にならなくなったけど、今度は大胆な解釈が控えめになって全体におとなしめな印象。それでもコンサバ系ブラコン歌謡が疾走サンバ展開を見せる"時間よとまれ"や、オリジナル以上にニューウェイヴなロックンロール歌謡"恋のバッドチューニング"なんかは、なかなかのインパクト。意外な歌唱力を見せつける"横浜レディー・ブルース"は改めてイイ曲だと再発見。あと、比較的忠実なカヴァー"夢で逢えたら"の、お馴染みのあのセリフがちょっとコワイ。