今日聴いたもの

ガディス〜「マルサの女2」/ 本多俊之ラジオクラブ
88年。前半は西尾美汐(小川美潮)をフィーチャーした歌モノ、後半は映画のサントラという変則的な構成。ハードボイルドなツイスト歌謡が4ビート展開を見せる"Tidak Bisa"をはじめ、メランコリックなフレンチポップ風の"娘"、ハードエッジなエレクトロ・チャールストン歌謡"Black Honesty"など、歌モノはかなり充実。本多俊之のサックスがメインの後半は、いかにも80年代後半っぽいパワー・フュージョン・テイストに鼻白む場面もあるけど、独特のユーモラスでアブストラクトなぶっといブロウはやはりイイ感じ。お気に入りはエレクトロ・マシナリーなムード・ラテン・スウィング"Film B"と、"犬神家の一族"を思わせる哀愁スキャット入りのタンゴ・ジャズ"愛のテーマ / 死人に口なし"。
矢野誠プロデュース・クイーン・ソングス・フィーチャリング矢野顕子
79年。矢野顕子のピアノとキーボードを中心に、小原礼大村憲司、マーティン・ブレーシー、仙波清彦本多俊之という豪華メンツでクイーンの曲をインストゥルメンタルでカヴァー。1曲目、静謐なピアノ・コンチェルトの終盤に一瞬だけシンセ音が挿入される"Love Of My Life"の奇妙な味わいに、ちょっと期待してしまったんだけど、クラシックに、クロスオーヴァープログレなど、曲によって多彩なアレンジが施されてるものの、基本的には端正で上品なイージーリスニング集という感じで、ちょっと薄味。躍動感のあるイージーリスニング・ロック"Good Ool-Fashioned Lover Boy"とか、なかなか気持ち良いんだけど。