今日聴いたもの

America The Beautiful / Gary McFarland
68年にSKYEから発売されたコンセプチュアルでプログレッシヴな意欲作。クラシカルなコンチェルトやシンフォニー演奏にファンキーなジャズ・ロックやブルース、R&Bなどをツギハギした、先の読めない異様な楽曲の数々。とりあえず、1曲目、"On This Site Shall Be Erected... "での、ガレージなギター・カッティングと重厚なオーケストラがグルーヴィーなリズム上で共存するシンフォニック・ファンク・パートのインパクトにまずやられる。そして、なんといっても数十秒単位で次々に曲調が変わる濃縮モンタージュ組曲"If I'm Elected..."が強力。
Love / Jon Hendricks & Company
81年。ジョン・ヘンドリックスが奥さんや娘らと結成した男2人女2人のコーラス・グループ。全員の声が軽快に入り乱れるバップナンバーのヴォーカリーズから、ジョンがソロで歌うヒップなジャズロック、女性ヴォーカルのしっとりしたギター・ジャズ・バラードまでバラエティに富んだ内容で、特に"Willie's Tune"や"Lil' Darlin'"など、ゆったりしたテンポにのってハートウォーミングで洗練された混声ハーモニーを聞かせるタイプの曲に惹かれる。ベスト・トラックはジョンのスキャットマン・スタイルのヴォーカルにキュートな女声コーラス、そしてボブ・ガーランドのヴォイス・トランペットと、グループの得意技が詰め込まれたブルージーなスウィング・ナンバー"Swinging Groove Merchant"。