今日聴いたもの

桜井順 CM WORKS(1957-2007) / 桜井順
思った以上にお馴染みのメロディーの連続で驚く69曲入り作品集。聞き覚えのあるサウンドロゴが矢継ぎ早に飛び出す3つのメドレーとか相当すごい。70年代の作品群はあんまり知らない曲も多いんだけど、西城慶子、ソニア・ローザ、タイム・ファイブ、安田南といった人たちを迎えて、洒脱でかつ野心的なアイデアが冴える、ソフトロッキンなショートショート集という趣で、ある意味この辺が一番の聞き所かも。そして縁の深い野坂昭如はともかく、藤本房子の歌声がいっぱい聴けるのにも感激で、ホントこの人の歌はどれもこれも素晴らしい。"私言います親孝行"やたんぽぽの"初恋少女"のCMバージョンもバッチリ聞けて、個人的にこれまで聞いたCM作品集のなかでは一番シビれた1枚かも。
With Ian Guenther / Fraser & Debolt
71年カナダ産。アコギをジャカ弾きしながら男女デュオスタイルで気ままに歌う、飄々としたスタンスのヒッピー・フォーク。全編にフィーチャーされてるフィドルが独特のアクセントになってる感じ。何といってもトーキングスタイルのヘロヘロ・フォーク"Gypsy Solitaire"の印象が強力で、ドラムレスのスカスカ・アンサンブルなんだけど、妙なリズム・アレンジがやけにヒップ。カントリー調の"Them Dance Hall Girls"をはじめ、爪弾き系呟きフィメール・フォーク"Stoney Day"からメロウに聞かせる"Don't Let Me Down"カヴァーに続く終盤3曲など、全体的に切ないメロディーのメロウな曲が多いんだけど、毎回途中からどんどん高揚しすぎたり脱線したりするようなところが何とも適当っぽい。FALLOUT再発。