今日聴いたもの

果樹園 / 比呂公一
72年。全編に漂うグルーミーなムードが魅力的なプレ・シティポップ的フォーキー。ナイーヴでエモーショナルな歌声と楽曲が特徴的なSSWで、フルート入りのピースフルな鎮静フォーク"果樹園"のほか、ミスター・ボージャングル系の"遅い汽車"など、どちらかというとエモーション控えめの曲により惹かれる。ゆったりグルーヴするベースが気持ちよいニューロック・ソフロ歌謡"あの人が死んだ朝"、ちょっとGSっぽいマイナー調ニューロック歌謡"夢の動物園"など若干下世話な曲が個人的にベスト・トラック。
螺旋時間 / 日野原幼紀
72年。適度に肩の力の抜けたヴォーカルで、洗練されてて、かつフックの効いた楽曲が歌われるハイセンスSSW盤。イントロが印象的なピアノ・ポップ"さあ諸君!"をはじめ、派手なコーラスワークがステキな"夏の日"、"抜け人"など、エッジの立ったギター・アレンジが格好良い70'sパワーポップ路線から、洒脱な室内楽ソフロ・フォーキー"つむじ風の朝"や、ダウナーな室内楽アシッドフォーク"もうすぐ夜が明ける"、ほんのりジャパネスクな香り漂うメランコリックなピアノバラード"僕の星"と言ったタイプの曲まで、なかなか多彩で粒ぞろいな1枚。