今日聴いたもの

ジュンの世界 JUN&JUN + 或る日のジュン / 黛ジュン
69年と70年のアルバムをカップリングした2枚組CD。両方のアルバムにシングル曲の"不思議な太陽"が収録されてるけど、ペナペナしたファズ・ギターにドタバタしたドラムとか、この時期の軽グルーヴGS歌謡路線はさすがにカッコイイ。
「ジュンの世界」は"不思議な太陽"と"夕月"をメイントラックに、三木たかしの手によるムード歌謡調アレンジの邦楽カヴァーと、高田弘がアレンジを担当したオールディーズ期のポピュラー・ヒットのカヴァーで構成されたアルバム。合唱コーラスがちょっと怖いダウナー歌謡"遠くへ行きたい"や、マイナー調"天使の誘惑"という趣の"夕陽は赤く"あたりが割と印象的だけど、邦楽カヴァーは全体にちょっと薄味かな。終始一貫してファズがうなるガレージR&Bビート"ホワッド・アイ・セイ"や"監獄ロック"のクールな日本語カヴァーなど、やはりビート系の曲がイイ。
多数のシングル曲のほかオリジナル曲のみで固めた「或る日のジュン」の方は、シングル曲の傾向同様、ムードGS歌謡と軽グルーヴ系ビート歌謡路線が混在する内容。ムード路線と思い込んでいた"雲にのりたい"なんかも改めて聞くと意外にファンキーで新鮮だったりもするけど、ラテンなガレージビート歌謡"土曜日の夜何かが起きる"をはじめとした後者の路線にやはり惹かれる。中でも、地を這うようなランニングベースが独特のグルーヴを生むストレンジなファンキー・ビート歌謡"愛が欲しいの"とヒップなスパイ系R&B歌謡"サマー・ラブ"がかなり最高。