今日聴いたもの

Pretty Little Head / Nellie McKay
06年。ストレートなジャズ・ヴォーカル路線が姿を消したせいか、1stに比べると方向性が定まった感じ。とはいえ、シタール入りのラテン歌謡にハワイアン風ヨーデル、スパニッシュ・ボサ、ジャズ・ワルツ風カントリーなど、ノスタルジックなピアノSSWスタイルをベースに今回もCD2枚にわたって幅広い音楽性を披露。個人的にはこの人のアップテンポの曲がツボなんで、めちゃくちゃポップでちょっと不思議なキラーチューン"Cupcake"とか、ブレイクビーツ風のリズムトラックに乗る叩きつけるようなピアノのフレーズがカッコイイ"Down Low"、ヒリヒリするような焦燥感に満ちた疾走チューン"Columbia Is Bleeding"、メロウなフレンチポップ風の"Lali Est Paresseux"あたりが特にお気に入り。
The Wants List Vol.2 / V.A.
Soul Brother編集の70年代ソウル中心のコンピ。ライナーによると80年代に英国で支持されたトゥーステッパーズやビート・バラードとか呼ばれる楽曲を集めたとのことで、スムーズな快適リズムにメロウなサウンドメイク、ジェントルなヴォーカル、キャッチーなメロディーと、MORやAOR的に楽しめるポップなソウルがイロイロ。
クールな出だしからは想像もつかないめくるめくメロディー展開にヤラれる"I'm Gonna Love You Just A Little Bit More / Kellee Patterson"から、お馴染みの"World In A Crisis / Barbara Mason"、"Oops! Here I Go Again / Edna Wright"と続くキューティー・フィメール・ソウル3連発がいきなり最高。続く男性シンガー編も、急き立てられるようなリズムアレンジに、カンフー風の掛け声とスウィートなハーモニーの合わせ技コーラスが面白い"Shake It Up / The Vibrations"、スタイリッシュなクロスオーヴァー・ソウル"Live For Love / G.C. Cameron"、キラキラした80年代アレンジと70年代ソウル風のオールドスクールな楽曲との組み合わせが新鮮な"Stop Me From Starting This Feeling / Lou Rawls"と、なかなか充実した選曲。そして、この盤で一番参ったのが"My Music / Samuel Jonathan Johnson"。トロけそうにメロウでありつつどこかモンドなセンスが漂うストレンジ・スロー・ジャムで、キャッチーな女声コーラスも素敵。ただ、AORっぽいスロー曲が並ぶ後半は、悪くはないんだけどちょっとダレるかも。