今日聴いたもの

NARKISSOS / サディスティック・ミカ・バンド
06年。再々結成盤。"タイムマシン"へのオマージュっぽい"私はBig-Bang, Bang"や、グラマラスなフォークロックの"in deep hurt"など、マジメにミカ・バンドをやってる印象の加藤和彦に対して、他のメンバーは結構好き勝手にやってる感じで、特に高橋幸宏はポストロックなYMOという雰囲気の"The Last Season"とか、何もココでやらなくてもとも思える完全にいつもの作風を貫徹。いや、すごくイイ曲で、これがベストトラックだったりもするんだけど。あと、高中正義グリッチノイズ入りのアメリカーナ・インスト"NARKISSOS"とか意外に先鋭的な作風。小原礼作品はストーンズ系ロケンロールがもてはやされてた80年代後半ごろの感覚で止まってるような感じで、正直言ってちょっと苦手だけど60'sビートとグラムロックが合体したような"Sadistic Twist"は単純にカッコイイ。それにしても木村カエラって初めてちゃんと聞いたけど、ここで聞けるポップに弾けつつも背筋がピンと伸びてるような歌声は結構イイなあ。
Voice Colors 〜あなたといたころ〜 / V.A.
07年。かの香織EPO大貫妙子平松愛理といった女性SSWが、70年代ニューミュージックから最近のJ-POPまでをカヴァーするという企画アルバム。バックは鈴木茂林立夫松尾清憲山弦吉川忠英など。全体にゆったりしたテンポの穏やかなアレンジで、あんまりビックリするような解釈というようなのはないんだけど、なかではキリンジのバラードをミッドテンポのメロウ・グルーヴで演ってる"エイリアンズ / ミズノマリ"がなかなか印象的。静謐フォーキーな"やさしさにさようなら / 大貫妙子"や、オリエンタルなニューエイジ・バラード"みんな夢の中 / EPO"とか、元々オリジナルが好きな曲にはやっぱりグッとくるな。特に加藤和彦のシティポップ名曲をジャジーに弾き語る"ニューヨーク・コンフィデンシャル / 矢野顕子"の存在感はさすが。