今日聴いたもの

LOVES / D・H・Y (Dogs Holiday of Yawn)
07年。90年代J-POPのヒット曲の数々をジャズ、クロスオーヴァー、ダブなどのお洒落アレンジとナチュラルでキュートな女性ヴォーカルでカヴァー、な企画。とにかく1曲目の小沢健二"ラブリー"が強力。4ビートで微妙に原曲のイメージを覆しつつキラキラした多幸感はそのままな秀逸なカヴァー。さらに、甘酸っぱく切ない60年代ガールポップ・テイストの"さよなら夏の日"、ソフトエクレアな荒井由美を思い出す"白い恋人達"と、佐々木敦が手がけたトラックがどれも最高。他に、ブラジリアン・クロスオーヴァーな"TOMORROW NEVER KNOWS"も生硬な歌詞とキュートなヴォーカルのギャップがかなり素敵。
ブラジルの妖精/ローザ三宅 日本を歌う / ローザ三宅
68年。ブラジルの日系3世の女性歌手が当時の歌謡曲のヒット曲の数々をカヴァーしたアルバム。ブラジル色はほぼ皆無で、ラウンジでラテンなアレンジにヴォーカルも軽めな薄味ムード歌謡とマイナービート歌謡。やはり2曲のオリジナルのマイナー・ビート歌謡がイイ。というか"浦島太郎"。淡々と歌われる奇妙な歌詞がやけに印象的な脱力R&B歌謡。ムード路線では名曲"コモエスタ赤坂"と、4ビートっぽいダウナー調の"南十字の星に泣く"がお気に入り。Naked Line再発シリーズ。
Sounds / The Anita Kerr Singers
68年。ミュージカルやジャズコーラス的な要素も交えつつ、ソフトな男女の声がデリケートに重なり合うハーモニーの快楽に満ちた楽曲がいっぱいな1枚。ソフトロックど真ん中なシャッフルビートのグルーミー・ポップ"Happiness"、女性ヴォーカル・メインの哀愁ポップス"Wine In The Wind"の冒頭2曲でノックアウト。軽快な陽性ポップスがリズムチェンジしてダバダバした展開を見せる"Say You Do"、ちょっとカーペンターズを予見させるプレ70年代MOR的な"I Would Love You"など、さりげなく趣向が凝らされたイイ曲ばかりで、知ってる曲は"Beat Goes On"くらいなんだけど、ひょっとしてほとんどオリジナルなのかな。だとしたらスゴイ。Collector's Choice再発。