今日聴いたもの

ムーンライト / シローとブレッド&バター
72年。シングル"野生の馬"のようなウエストコースト・テイストは控えめで、むしろジャジーだったりソフトロック的だったりなソフィスティケイテッド・フォーキー作。特に岩沢ヴォーカル曲中心のアルバム後半はかなりの完成度で、グルーミーな哀愁ニューロック"なにもかも"、フワフワしたリズムが気持ち良いソフロ・フォーキー"空いっぱい"、シャッフル・ビートのピースフルなピアノ・ポップ"Sugar In My Tea"、英国的な幻想ハーモニーポップ"やすらぎ"と続く流れは、どれも美メロな名曲揃い。ポリドールMR5000番台再発シリーズの1枚。
ラム・フライ / ラム
75年。分厚いハーモニーが印象的な叙情派フォーク・グループ。歌謡曲っぽいマイナー調の曲でのキレのある下世話さも捨てがたいけど、アルバム後半の洋楽的な色彩が強い曲がやはりイイかな。アーシーなファンキー・ロック"ナ・ナ・ナ"、歯切れ良いアコギが気持ち良いシャッフル・ビート・フォーキー"土曜日の朝"(ベストトラック!)、英国フォークっぽい女性Vo曲"グァム島の夜明け"、グルーミーな和製ソフトロック"この辺で"など。MR5000番台再発シリーズ。
海や山の神様たち -ここでも今でもない話- / 少年少女合唱団みずうみ
75年。作編曲を坂本龍一、コーラス・アレンジを山下達郎が手がけた、クロスオーヴァーなキッズ・ソフトロックとでもいう感じの合唱曲集で、"子猫物語"とか"もしも世界にタヌキがいたら"あたりの坂本龍一が好きな人にはたまらない感じ。ハッキリ言って全曲イイんだけど、特に、少しディスコティックなリズム上でめくるめくメロディー展開を見せる"ものおぼえのいい郵便屋さん"、ひたすらジェントルでドリーミーな"海を守る神様"、疾走ジャズロック演奏に乗るキュートなメロディーにヤラれる"コロポックル"、スペーシーなクロスオーヴァー・ソフトロック"火の子供達"あたりは、聞いてると居てもたってもいられなくなるような名曲。メロウなシティ・ポップ調の"星のある川(リコップオマナイ)"や"丹頂鶴"などの女性ソロ・ヴォーカル曲や、"ピリカコタン"や"神様だって"といった程よくアヴァンな曲なども挿入されて、イイ感じに多彩な構成。