今日聴いたもの

Deep Purple + Sing the Great Songs / Nino Tempo & April Stevens
63年の2枚のアルバムを2in1にしたCollectables再発盤。いにしえのポピュラー・ソングを、R&BやR&Rのビートにガールグループ風なコーラスを加えた、当時の最新スタイルでカヴァーする男女デュオで、めちゃくちゃスクエアなジャケのイメージに反して、ユーモラスで洒脱なセンスとブルージーなムードが同居した、なかなかヒップな音楽。
Deep Purple」は、セレクト合戦で聞かせて頂いた最高にクールでウィッティーなビート・ナンバー"I've Been Carrying A Torch For You So Long That I Burned A Gaint Hole I My Heart"をはじめ、アコギのストロークが気持ち良いR&Bビートに乗せてApril Stevensがカマトトなウィスパリング・ヴォーカルを披露する"Baby Weemus"、底抜けに明るいアーリー60'sスタイルの爽快ポップス"It's Pretty Funny"など、オリジナルを知らない曲が大半なせいかもしれないけど、個人的にはカヴァーより自作曲の方にグッとくる曲が多い。
全曲カヴァーの「Sing the Great Songs」では何といっても1曲目の"Tea for Two"が涼しいオルガン入りのメチャクチャお洒落なボサノヴァ・ビートで最高。他に、ジャジーな"All the Things You Are"、ホイッスルが楽しい美メロ・フォーキー・ビート"Whispering"、60年代後半っぽい空気感のグルーミー・ポップ"I Surrender Dear"など、前作に比べて、若干ブルース色が薄れてより洗練された雰囲気に。