今日聴いたもの

BROWN METALLIC / クレイジーケンバンド
04年。メロウでファンキーなソウル/ディスコ歌謡を中心にラテンと中華を散りばめた全19曲、73分に及ぶ大作。「グランツーリズモ」あたりを最後に、ちょっとご無沙汰してたけど、あの頃に比べてイイ感じに音楽性が熟してる印象で、かなり心地良く聞ける1枚。
70年代シティ・ポップっぽいメロウ・グルーヴで間奏のアイズレーなギターがカッコイイ"レコード"、そのアイズレーの"If You Were There"を思わせるにしたような"あぶく"、爽快なメロウ・ソウル"☆☆☆☆☆"といった王道路線のほか、ヘヴィ・サイケなR&Bビートに民謡風メロディーが乗る"息子"、ストーンズ路線のプライマルみたいなロックンロールでキティちゃんを称える"OOPS!! KITTY CHANG"、オールディーズ・テイストの陽性ポップが浪曲みたいな展開を見せる過激な和洋折衷作"木彫りの龍"(ベストトラック!)など、オモシロ曲も充実。
SAMURAI JAGUAR / バーレスクエンジン
04年。激烈ファズギターと音割れしまくってるブルースハープが絡みながらワイルドに爆走する熱狂ガレージ。そこに活劇調のナレーションやタイトル連呼系のGS風ヴォーカルが乗って、ヒップでレトロな、そしてどうにもインチキ臭い雰囲気が最高。タイトルが素晴らしい"サムライ・ジャガー"に"ダイスで消せ"、"銀座ポマード"といったR&B調ビートナンバーを中心に、ラテンやハワイアンを吸収したエキゾ・ガレージとでも言うべきユニークな曲など、ほぼ全曲イイ。なお、このアルバムは2枚組で、もう一枚はドラマCDみたいだけどそちらは未聴。
DJ Silver presents Hard Core Super J-Trance Party Vol.1
05年。90年代のドラマ主題歌ヒット曲をトランスでカヴァー、という企画。ひたすらハイテンションでアッパーなトランス・サウンドに乗って、尾崎豊小田和正大滝詠一などを、いかにもパチモンっぽい薄味ヴォーカルで唄いまくるという、ゲラゲラ笑いながら聞くしかないような能天気なアルバム。
ほとんどの曲は、バックにあわせてオリジナルより早めのテンポで歌ってるんだけど、異彩を放ってるのがチャゲアスの"Say Yes"と"めぐり逢い"のカヴァー。超高速ハイパー・トランスをバックに、原曲のウネウネしたスローテンポのメロディーがやけに忠実に唄われていて、歌とバックが完全に分離した奇妙な世界。特に、歌に関係なく曲想がどんどん変わっていくプログレッシヴなアレンジの"めぐり逢い"はかなり狂ってる。