今日聴いたもの

Amassed / Spring Heel Jack
02年。Thirsty Earのジャズ・ミュージシャンとDJの対決シリーズ。以前聞いたDJ SpookyとNY系ジャズ・ミュージシャンとの対決盤のようにブレイクビーツやエディット/コラージュ的な雰囲気は皆無で、こちらはどちらかというとフリーインプロ演奏にSpring Heel Jackの二人が不穏な電子音やグリッチ・ノイズで絡んでる感じ。とにかくエヴァン・パーカーやハン・ベニンク、ポール・ラザフォードといったヨーロッパ・フリー勢とスペースメン3のジェイソン・ピアースのフリーキーなギターがガチンコで対決してるという、青春時代に夢中だったミュージシャン達のかつて想像すらしなかった夢の共演に涙。まるで変わらないパーカーのサックスやベニンクのドラムと、デレク・ベイリー系とはまた違う轟音/音響ノイズ的なギターとの絡みは想像以上に新鮮で、さらに彼らの不穏で凶暴な演奏にメロウなトーンを持ち込むケニー・ホイーラーのトランペットやマシュー・シップのエレピも最高。久々に斬新で格好良いフリージャズを聞いたという印象。
Audiocards / Tyro
00年。MUTEから出てるんで打ち込み系かと思ったらUSのバンド物。ウィスパリンなギタポ系ガーリー・ヴォーカルに、オルタナ・ロック的な不協和音ギター、80年代ニューウェイヴなペナペナしたキーボード、というフュージョン・スタイル。ダイナミックな轟音ロックにコクトーツインズやラッシュとかの4AD系を思い出すフワフワしたメロディー乗る"Shadow"や"Spinning"とか気持ちイイんだけど、メロディにキラーなフックがあまりないせいか、組み合わせの妙よりは中途半端な印象が勝ってしまう感じ。むしろイントロやインタールードの一発ネタ的なコラージュ曲の方が面白く聞こえる。