今日聴いたもの

Touch Me,Yuka / 亀渕友香
74年。70年代前半の米国SSWあたりに通じるクロスオーヴァーでメロウ・ソウル的な洗練された音楽性とドメスティックな歌謡性が同居したMOR盤。ソフトなソウルフル・ヴォーカルがイイ感じ。それにしても矢野誠をはじめ、木田高介星勝井上陽水、及川恒平、南正人など、なんとも豪華な作家陣で、まさにソフト&メロウそのものな"割にいい日だったわ"、ちょっとアイドル歌謡っぽい爽快メロウグルーヴ"降ればどしゃぶり"、60年代ガールポップをファンキーにしたような"砂糖菓子の街"、クールなニューソウル歌謡"眠れないわ"と、洒落たイイ曲揃い。来生たかおの"酔いどれ天使ポルカ"って聞いたことある曲だなあと思ったら、後に堺正章も歌っていた"ジグザグ"だった。このアルバムではやや異色だけどこれもイイ曲。ディスクユニオンのポリドールMR5000番台再発シリーズ。
ブルージェ / 林哲司
73年。作詞作曲編曲をすべて自身で手がけたSSW盤。マージービート・テイストのフォーク・ロックや、ポール・マッカトニーやギルバート・オサリバン系のノスタルジックなピアノ・ポップを、フックの効いた甘酸っぱいメロディーに凝ったハーモニー・アレンジで聞かせるセンスは、同世代のSSWに比べてかなり垢抜けてる感じ。特にシャッフルビートのグルーミー・フォーキー"アイスクリームの夢"は、まるで"ラム・オン"な、胸にキュンとくる名曲で、他にマージーなフォークロックが終盤どんどん派手になっていく"僕の隣りの孤独"、ファズ全開のヘヴィなパワーポップ"つらい毎日"、チューリップとガロが合体したような哀愁ピアノ・ポップ"灰色のコート"もお気に入り。ディスクユニオンのポリドールMR5000番台再発シリーズ。