今日聴いたもの

永遠乃掌 / 三宅純
88年のアルバムに未発表曲2曲を追加した00年再発盤。音楽世界旅行という趣のエキゾティックでエレクトロなアヴァン・フュージョン絵巻。ヘヴィなマシン・ビート上でめまぐるしく展開するエレクトロ・タンゴ"Lay-La-La-Roy"、中華なマーティン・デニーっていう感じの演奏に途中でラテン歌謡風のヴォーカルが乗って意表を突かれる"永遠乃掌"、JBっぽい掛け声入りのマシナリー・ビッグバンド・スウィング"knife"、アヴァンに再構築された奇怪なドゥワップ・コーラス"sugar snow"、かの香織をフィーチャーしたドリーミーなスウィング・エレポップ"Para Media"、ムシ声カリビアン・レゲエ"蛍雪"、ハードエッジなエレクトロ・ジャズロック"Sweet Home Town"と、濃厚な曲が続くアルバム前半の怒涛の展開が強力。"夢見るシャンソン人形"のカヴァーを収録。
生まれたてのBaby Pink / 笠松美樹
97年。シュガー("ウェディング・ベル")のミキのソロ・アルバム。大半の曲の作詞作曲編曲を自身で手がけてて、一部の曲では濱田金吾が作編曲に参加。シュガー時代の自作曲"Lindy"とか今聞いてもセンスの良いガーリー・メロウ・グルーヴ名曲だけど、ここでもその延長線上といえそうな、茶目っ気のあるクロスオーヴァー・シティポップを展開。ちょっと屈折したモダンポップ風の楽曲にブレイクビーツ・ファンクをアダプトした"Pandora's Box"、メロウなAORボサにノイジーなギターが絡む"ZZZ…"、甘酸っぱいガーリー・ラテン・クロスオーヴァー"永遠への翼"など、グループ時代にくらべてナチュラルなヴォーカルがとにかくキュート。