今日聴いたもの

VOICES / 上野洋子
93年。ニューエイジサウンドをバックに教会音楽や欧州トラッド風のメロディーを立体的な一人多重コーラスで聞かせるアルバム。荘厳な雰囲気の前半は格調高くて取っ付きにくい印象を受けるけど、割とポップス寄りの楽曲が並ぶ後半はグッと親しみやすくなって、レコメン・チェンバー風な"Eleanoa"、ロリなカマトト声で歌われるMORなピアノ・バラード"Nana"、スカボロー・フェア風メロディーのファンタジー・トラッド"Rosina"あたりのカワイイ系の曲がお気に入り。
Puzzle / 上野洋子
02年。「VOICES」の音楽性を継承しつつ、さらに現代音楽やプログレエレクトロニカ等の要素が加わって、複雑に絡み合い迷宮的に展開するスリリングな2作目。冒頭、爽快なハーモニーにパワフルなパーカッションが絡む"Slither Link"がいきなり最高。そして"Polyomino"に"Sumcross"、"Number Place"、"Tic Tac Toe"といった可愛くてどこか数学的な変拍子アカペラ曲の数々は本当にパズルみたい。他にインド歌謡を優雅に再構築したような"Tangram"、子守唄っぽいメロディーが郷愁を誘うアコギ爪弾きフォークが重層的コーラスで複雑に展開していく"Shmuzzle"なんかも面白くてイイ曲。