今日聴いたもの

Easy Living / Sonny Rollins
77年。トニー・ウィリアムスが参加ということで、以前から気になってたものの、つい買いそびれていたアルバムが1000円再発シリーズで出てたんで購入。ニューオーリンズ系ファンキー・ロックっぽく始まり、16ビートと4ビートが交錯しながら展開する不思議バップ"Down the Line"が何といってもカッコイイ。スティーヴィー・ワンダーの"Isn't She Lovely"、ダイナミックなジャズロック"Arroz con Pollo"、明るくて切ないテーマが印象的な急速バップ"Hear What I'm Saying"など、時折フリーキーなトーンを織り交ぜつつもあくまでハッピーなトーンを貫くロリンズのサックスを、不穏なドラムでトニー・ウィリアムスが煽るという図式。
Treat You Right / Rayfield Reid & The Magnificents
76年のマイナーなソウル再発盤。冒頭のハッピーな疾走ノーザンソウル"Dynamite Party"がとにかく最高で、ファルセットと地声を使い分ける独特なヴォーカルにキャッチーなコーラスやいなたいホーン、ピースフルなフルート等が絡んで一気に駆け抜ける傑作。同趣向で、よりファンキーなリズムでサビの終わりあたりのメロディーにグッと来る"I Can Be Myself"、ちょっとメランコリックなメロディーでメロウに疾走する"My Love Keeps On Growing"もご機嫌な快適ノーザンソウル。ブラスロック歌謡っぽい下世話さが魅力の"Stick Shift"も飽きさせないアレンジで楽しませてくれる好ナンバー。アップテンポの曲がどこか60年代っぽいなのに対して、語りではじまるスウィートソウル"Treat You Right"などのスロー曲は70年代ならではの雰囲気なのが面白い。
酔いどれ女の流れ歌 / 緑川アコ
70年。どこか虚無的なムードが漂うダウナーな歌声が魅力的な陰鬱ムード歌謡/盛り場演歌集。藤圭子版をカヴァーした"ふたたび夢は夜ひらく"や"新宿ブルース"での鬼気迫る泣き節がかなり強力だけど、ガラっぱちな"波止場女のブルース"や"星の流れに"あたりの乾いた歌の方が、むしろ何度も聞きたくなる感じ。音楽的にはやっぱり軽グルーヴ・アレンジの"酔いどれ女の流れ歌"が一番馴染みやすいかな。P-VINE「幻の名盤開放歌集」シリーズ再発。