今日聴いたもの

Grand Hotel / Procol Harum
73年7th。クラシックとアーシーな骨太ロックの融合。何年か前に安価で手に入れたものの、ジャケの雰囲気のせいかどうも教養としてのロック古典というイメージが強くて、つい聞きそびれていた1枚だけど、セレクト合戦で風来坊さんに聞かせていただいたタイトル曲の中盤のどこまでもエスカレートしていく展開がメチャクチャ痛快で。この曲に続くアップテンポな哀愁ロックンロール"Toujours l'Amour"もカッコイイ。よりコンパクトにロック+クラシックな個性を聞かせるアーシーなブギー・ナンバー"Bringing Home the Bacon"や、クリスチャンヌ・ルグランのスキャット入りのクラシカル・ヘヴィ・ロック"Fires (Which Burnt Brightly) "もかなりユニーク。そして、どの曲も重厚でいて小技の効いた独特のドラムがイイなあ。
Flying Up Through the Sky / The Oxfords
70年のアルバムにその前後に発表されたシングル曲を追加したGear Fab再発盤。これも何となく角の丸い中庸ソフトロックがズラッと並んでそうで、買っただけで聞いてなかったんだけど、セレクト合戦でkobbanovaさんが選曲されたタイトル曲が、軽快なリズムアレンジに爽快で切ないメロディーが乗る実に素晴らしいサンシャイン・ポップ振りにこみ上げてしまって。アルバムは、でも、そのイメージで聞くと軽く予想を裏切られる多彩な内容で、オリエンタルなエスニック・アレンジのフォーク・サイケ"Two Poems by E.E. Cummings"やビートバンド化したジェファーソン・エアープレインという感じの"Young Girl's Lament"など、むしろダウナーなサイケ感覚が目立つ感じ。もちろんタイトル曲同様のサンシャイン・ポップも多数収録されてるけど、大胆なリズム・チェンジなどなかなか一筋縄ではいかない感じ。ボーナス曲では、スウィング・サイケ・スキャット"Flute Thing"、クールなフィメール・ジャズロックの"Sweet Lover Man"と"Tornado Baby"といった70年代のジャズ寄りのシングル曲がカッコイイ。