今日聴いたもの

パリ 1969 / 加橋かつみ
フランスで録音された1stソロ。メルヘンGSの発展形とも言えるメロドラマティックな哀愁ヨーロピアン・フォーキー盤で、ジャン=クロード・プチによる流麗オーケストレーションもさることながら、太くてグルーヴィーなベースがひたすら気持ちイイ。村井邦彦作のシングル曲"花の世界"をはじめ、かまやつひろしが「ムッシュー」で歌っていた"雨上がりと僕"、ブラスロック的な疾走チューン"太陽の眼の女の子"、リズム・チェンジがお洒落なカンツォーネ歌謡"愛の言葉"など、ニューロックなグルーヴとヨーロピアン趣味が絶妙なバランスで同居した涙の名曲揃い。ちょっと前に再発された「青春の残像」で聞ける曲も多いんだけど、やっぱりこのアルバムの流れで聞いたほうが遥かにハマる。
1971 花 / 加橋かつみ
こちらは全曲、玉木宏樹がアレンジを担当した2nd。波音や風のSEなんかを交えつつ、ほのかにアシッドな香りも漂うニューロックな哀愁ヨーロピアン歌謡をコンセプト・アルバム風に展開。サビで過剰に盛り上がるのがちょっとツライ曲もあるけど、ハード・サイケなギターとオルガンが格好良いゴスペル・ロック風の"夢を見すぎて"、同じくヘヴィなオルガン・ロック"夜の太陽"、ミッド・テンポでグルーヴするベースがクールな"微笑"、英語詞のサイケなR&B歌謡"ヘビー・サンデイ・イブニング"など、特にB面はなかなか充実。