今日聴いたもの

Singers...Talkers...Players...Swingers... & Doers / The Hellers
68年発表、サイケでヒップな音楽に乗って歌とおしゃべりで綴るムーグなイージーリスニングノベルティ・レコードのFallout再発盤。とにかく男女混声ヴォーカルによる歌モノがどれも素晴らしい。1曲目のフラワーな哀愁サンシャインポップ"It's 74 in San Francisco"をはじめ、R&Bビートのゴー・ゴー・ソフトロック"Take 46"に"Button Man"、微妙に不思議なアレンジのハーモニー・ボサ"Mist of Time"とどれも最高。もちろんインスト曲も、スペーシーでエキゾティックな"High Fly Ball"やキュートな子供の話し声で始まるウエスタン・サントラ風の"Life Story"、フリークアウトしたムーグビートの"And Now the News"や"Mechanic"など魅惑的な曲が揃ってて、全編通じて飽きずに楽しめる1枚。
The Unwritten Works of Geoffrey, Etc / Whistler, Chaucer, Detroit And Greenhill
これもFalloutから再発された68年の米サイケ盤。ゆったりとグルーヴするフォーキー・サイケ・ポップで、流麗ストリングスやピアノ、コーラス・ハーモニーなんかも織り込みつつ、多彩に展開してはいるんだけど、ポップにもアンダーグラウンドにもなりきれない、どっちつかずの地味な印象は否めない感じ。ヘヴィーなベースが気持ち良いメロウ&ブルージーなヘヴィ・サイケ"Just Me and Her"がカッコイイ。あとはファズギターがうなる"Live 'Till I Die"、ヴォードビル風の哀愁バラード"Street In Paris"、弦楽サイケな"Tribute To Sundance"と続く中盤の流れとか。プロデュースはTボーン・バーネット
Befour / Brian Auger & The Trinity
「Street Noise」後の70年作にボーナストラックを追加したSanctusary再発盤。スライやトラフィックハービー・ハンコックのレパートリーやクラシックなんかをニューロック/アートロック的な重厚アレンジで演奏してて、ちょっと胃にもたれる曲が多いけど、イージーリスニングプログレという感じの哀愁ロック・インスト"Pavane"や珍しくモッドに疾走する"Listen Here"あたりはイイ感じ。でも、唯一の自作曲で、ダウナーなグルーヴが気持ち良いジャズロック"Just You And Me"が一番格好良く聞こえる。ボーナス収録のフリーキーなフルート・ソロ"Rain Forest Talking"と地を這うようなダウンテンポ・ジャズ・グルーヴ"Fire In The Mind"も最高で、どうせならアルバムも全曲オリジナルでやればよかったのにという気が。