今日聴いたもの

Crazy Life / Gino Vannelli
73年1stの紙ジャケ再発盤。深海メロウな独特な個性は既に確立されてて、不思議にヒネクれた一筋縄ではいかない曲が多いけど、後年のアルバムのような大仰さはないんで、安心してその美メロに身を任せていられる感じ。ノイジーなシンセが不穏なムードを醸し出すクロスオーヴァー・ボサ"Crazy Life"、初期ならではの珍しいブルース・ロック・スタイルで聞かせる"Fling Of Mine"、メロウ&スウィートそのもののジャジーAOR"Granny Goodbye"、プログレっぽくもあるアップテンポなラテン・クロオーヴァー"Great Lake Canoe"、リズム・チェンジが粋なピースフルAOR"Cherizar"、クールな中に熱気を感じるラテン・ロック"One Woman Lover"と、ほぼ捨て曲なしの初期AOR名盤。
Something Cool / Voices In Latin
68年。バーバラ・ムーアのイージー・リスニング・コーラス盤の紙ジャケ再発。高速ラテン・ジャズ演奏に乗って複雑なコーラスワークを繰り広げるドノヴァンの"Sunshine Superman"やクールなピアノ・アレンジが格好良い"Sunny"とか最高だけど、やっぱりオリジナル曲の数々が何といっても素晴らしくて、とろけそうにメロウなソフトロック・ボサ"Hideaway"、マシュケナダ系のクールなラテン・ポップ"Busy"、ほんのりブルージーな美メロが切ないソフト・ラテン・ロック"How Do You Know"、グルーヴィーなアップナンバー"Sara"など、甘酸っぱいメロディーと繊細なハーモニーに胸を締め付けられる高品質なソフト・ロックがいっぱい。
Game, Dames and Guitar Thangs / Eddie Hazel
Pファンク系ギタリストの77年1stソロ・アルバム。時代柄か、ファンキーなリズムに女声コーラスというアレンジにクロスオーヴァー志向を感じるけど、いわゆるクロスオーヴァーな様式からはみ出るサイケでブルージーなギターやフリーキーなアレンジ・センスが、楽曲に引っかかりを感じさせて、むしろ聞きやすい。ノイジーなギターとアーシーなピアノの絡みがカッコイイ"California Dreamin'"のカヴァーから、メロウかつサイケでトリッピーなギターが最高なミディアム・ファンク"Frantic Moment"、変拍子インパクト大なサイケデリックジャズロック"So Goes The Story"、ビートルズ"I Want You"のグルーヴィーなブルース・ロック・カヴァーと続く流れがお気に入り。Collectors' Choice Music再発。