今日聴いたもの

ゴールデン・ベスト / 由美かおる
67年から69年にかけてクラウンに残したシングル曲を全て収録した編集盤。一人GSなマイナー・ビート歌謡や和風アメリカン・ポップスという感じの清純青春歌謡を中心にムード歌謡や企画物のクリスマスソング・カヴァーなんかも。素直な清純スタイルからコブシをまわす濃厚系まで曲想にあわせて器用に歌い分けている印象。クールなメロディーが最高なビッグバンド・ビート"ライラックの恋"、チープなオルガンがイカす"だけど好きなの"とそのB面"星空のシェドン"(どちらも出だしのメロディーがユニーク)、キレのあるストリングスと鐘の音のイントロからグッとくる"デートの日記"、ジャジーなセンスを忍ばせたR&B歌謡"ラスト・デート"といったビート歌謡路線や、凝ったアレンジでメチャクチャお洒落なクリスマスソング2曲が最高。
Dedicated to the Late John Coltrane (ジョン・コルトレーンに捧ぐ) / 白石かずこ
77年。フリージャズと現代詩。サム・リヴァースらによる自在な演奏に乗って延々と朗読される長編詩が3篇。声色やリズムに反応してるのか、日本語は分からないはずなのにコトバと演奏が妙に呼応して聞こえる不思議なセッション。3曲の中ではシュールなユーモアが冴える"My Tokyo"が一番お気に入り。言葉を尽くしてコルトレーンを絶賛するタイトル曲や大風呂敷で宗教っぽく聞こえる"Once Again The Season Of The Sacred Lecher"は今聞くと少し気恥ずかしいかも。ブリッジの「男たちよ!」シリーズ。