今日聴いたもの

Glucks Kugel / Bruno Spoerri
CANのレコーディングにも関わっていたらしいアレンジャーの68年盤。ムーグやシンセを駆使したライブラリー音楽で、やたらとハードエッジでエクスペリメンタルなセンスと人懐っこいお茶の間感覚が同居した不思議な音楽。白眉はやはりテクノな疾走ファンク"Glukskugel - The Race"とJAZZMANコンピでおなじみのインダストリアルなサイケ・ファンク"Les Electroniciens"かな。スパイ映画音楽をムーグ漬けにしたような"Lilith - On The Way"やマシンガンのような電子音がインパクト大な"Drillin'"など、どこか後のニューウェイヴに通じる感覚が端々に。Finders Keepersからの再発盤。
The Spirit Of Philadelphia 2 / V.A.
Expansion編集のずいぶん久しぶりな70年代フィリー・ソウル・コンピ第2弾。華やかなストリングスや美メロ&コーラスに彩られた多幸感に満ちたディスコ・ダンサーからロマンティックなバラードまで、とってもフィリーな音源が満載。裏切者のテーマを思わせる"It's Not What You Got / Eddie Kendricks"やらフィラデルフィアから愛をこめてる感じのソフト・フィメール・ソウル"Can't Accept The Fact / Gateway"など本当に典型的なんだけどやっぱり抗しがたい魅力が。他に、硬質なファンク・・アレンジがサビで一気にキャッチーに展開する"Let's Go All The Way Down / Brenda & The Tabulations"、甘いリード&コーラスの絡みがメロウなアップ・ダンサー"Don't Take Your Love / The Whispers"、軽妙な快適テンポ路線"Midnight Lady / David Morris"に"I Won't Have Time To Worry / Little Anthony & The Imperials"などがお気に入り。ベスト・トラックはイントロだけでノックアウトされてしまう"That's The Way / Vince Montana Jr. & The Philly Sound Orchestra"。いわゆるフィリーな音とは微妙に質感の違うクールなアレンジなんだけど、甘くて格好良くて最高。