今日聴いたもの

Based on a True Story / Fat Freddy's Drop
05年。ニュージーランドのネオ・ルーツ・グループ。ルーツ・レゲエをベースに、スカやダブ、さらにはソウルやジャズにフォークなど、1曲の中にいろんなリズムや音楽性がさりげなく忍ばせてあって、ちょっと油断したらまるで違う音楽に変わってるという、油断ならない不思議な曲の連続。それをクドいミクスチャーではなくあくまで静謐なイメージで展開してるのがハイセンスな感じ。
ダビー・ルーツから軽快なアコギのカッティングによるスカ・ビートへの転換が鮮やかな"Ernie"、変則R&Bにスカとダブが混ざったみたいな"This Room"、スローでエッジの立ったリズム・トラックがカッコイイR&Bレゲエ"Flashback"、シャッフル・ビートのレゲエがチープなシンセ入りラテン・ビートになる"Wondering Eye"、リズム・チェンジの瞬間がたまらなく気持ち良いフォーキー・ソウル"Del Fuego"など。Sonar Kollectivのコンピで聞いたときはそれほど印象に残らなかったんだけどコレはかなり面白い。
A Shopkeeper Will Not Appear / Heist
04年。Super 8というレーベルの男女5人組で、混声ハーモニーが気持ちイイ。実際並べて聞くと微妙に質感が違うんだろうけど、一聴した印象は60年代のサイケ・ポップやソフト・ロックそのもの。ヨーロピアン・ポップ・テイストのメランコリー・ポップ路線の"If"に"Fawkes' Last Stand"、ワルツテンポのフレンチ・ソフト・ロック"What Did You Do Today?"、ドリーミーなフィメール・ポップ"Weekend"(これはギターポップっぽい)がお気に入り。
ヤマタケ・フォーエバー / 山下毅雄
"タイムショック"や"プレイガール"、"七人の刑事"といったTV関連曲からレアな企画盤や舞踏用音楽まで、主に60年代の楽曲を集大成したアンソロジー。3曲収録されてるルパン三世モノとかやはりいつ聞いても最高(特に「ワルサーP38〜」のエンディング曲)。
定番以外のレア曲も、メチャクチャ格好良いカートゥーン・ミュージカル"ダンス創作「試験勉強」/ ビクター・オーケストラ"をはじめ、インダストリアルにも聞こえるシャープなパーカッション入りのハードボイルド・ムード歌謡"波止場 / フランク永井"、女性コーラスによる哀愁マカロニ・ウエスタン歌謡"糸つむぎ / ブルー・ボーカル"、スウィートな和製フレンチ・ボサ"雪わらし / スリー・グレイセス"、哀愁を漂わせつつ勇ましいスウィング・コーラス歌謡"バレーボール応援歌 / マーチーズ"、キュートな歌声で聞かせるジャジーなブルース歌謡"さすらいの唇(ブルース) / 松山みのり"とか面白くてイイ曲多数。