今日聴いたもの

ヴォヤージュ / アン・サリー
01年。聞いてると気分が落ち着いてくる歌声。シンプルなボサに、サックス、ハーモニカ、アコーディオンといった、さりげないワンポイントが添えられたアレンジは一貫して穏やか。解釈の妙という意味ではやはり、ブラジリアン・メロウAOR風の"All I Want"(ジョニ・ミッチェル)やボサ・フォーク・ロックっていう感じの"Midnight At The Oasis"(マリア・マルダー)あたりがまず印象に残るけど、アコーディオン入りジャズ・サンバ"The Face I Love"(マルコス・ヴァーリ)のキュートさに一番ヤラれた。
六つのこころみ-日本古典音楽と現代音楽の出会い- / 中山千夏
71年。佐藤充彦とのコンビ作。謡、義太夫、新内、声明というような純邦楽と、ロックやジャズを含む現代音楽が融合した、和と洋の大胆なミクスチュア。謡曲ニューロック化した"孤独"、トライバルなお経という感じの"呼"、モーダルなアブストラクト・ジャズ風歌謡"別離"など、他に類を見ないような不思議な曲ばかり。全体に詠唱風の歌が多いんだけど、カントリーにR&Bを強引にくっつけたような"下駄泥"は中山千夏のキャラクターがすごく出てる曲。