今日聴いたもの

Morning / 小坂忠
77年のアルバム。ティン・パン・アレイ一派がたくさん参加してるんで、「HORO」の延長線上の音だろうと予想してたけど、洗練度が遥かにアップ。ひたすらメロウで美メロ、それでいて妙に重心低くグルーヴがうねる、特に1〜5曲目までの流れが素晴らしい。細野晴臣のベースはやはり凄いなあ。
"ボンボヤージ波止場"(細野晴臣。沈み込むようなメロウ・グルーヴ)
"フライングソーサー"(佐藤博。レゲエに近い、重たくスローなリズムにキャッチーなメロディ)
"アイスクリームショップガール"(細野晴臣。オールディーズっぽいけど妙にひねくれたメロディ)
A Path Through Haze / 水谷公生
71年。「ニューロックの夜明け」シリーズで出てるだけあって、コレも70年代初頭の英米ロックを消化した音なんだけど、当時の他のバンドに比べてブルース色が薄くて(ナイことはないんだけど)、演奏もコントロールが利いた耳障りの良い曲が多いんで全体にサラッと聞ける。LSD食ったニューロック・スタイルのイージー・リスニングという印象。気持ちイイ。
"A Path Through Haze"(ゆったりしたグルーヴが気持ち良いスペーシー・ロック)
"Tell Me What You Saw"(変拍子ジャズ・ロック。中盤のフリー展開、たまにこういうのを聞くと燃える)
"One For Janis"(プログレシッヴ・ブルースロック。フリーキーなシンセがカッコイイ)
"Way Out"(エッダっぽいスキャット入りのアブストラクト・ロック)
My Life In A Hole In The Ground / African Head Charge
UKダブ・バンドの81年作。民族楽器や管楽器が多用されてて、ちょっとスピリチュアル・ジャズにも通じる味わいなんだけど、シリアスさはなくて、おどろおどろしくて滑稽な、なんだか水木しげるテイストの軽妙ダブがいっぱい。ポスト・パンク風味のエキゾ・インストって感じもする。名曲揃いの名作。
"Elastic Dance"(アップテンポなリズムに派手な上物。粋でスマートな音)
"Family Doctoring"(かなり過激なダブなんだけど妙にユーモラス)
"Stebeni's Theme"(キュートな女声チャントをフィーチャーした民族ダブ)
"The Race Pt.1"(ドタバタしたリズムに、ムックリだかジューズ・ハープだかのユーモラスな音が絡む)
"Crocodile Shoes"(変なリズム。フリージャズ色が強い)
"Hole In The Roof"(雨漏りの音が鳴り続けるポストパンク・ファンク)