今日聴いたもの

日本映画 黄金時代 ヴォーカル編
キングの「黄金時代」シリーズの1枚で、「男はつらいよ」から東映特撮モノまで、50〜60年代の映画絡みの歌をコンパイルした編集盤。美空ひばりの全集でも映画絡みの曲は飛びぬけてキャッチーだったけど、このCDの曲もハイブリッドな和洋折衷センスが全開で楽しい。言葉少なく、決して説明的ではないんだけど、映画を知らなくても内容が想像できてしまう歌詞にも感動。
"裏町のおてんば娘 / 江利チエミ"(洋楽カヴァー。この人に抱いてたイメージがガラッと変わるクールなスモーキー・ヴォイス)
"雷ロック / 仲宗根美樹"(安部芳明。気風のイイ歌唱が粋なジャズ・スウィング歌謡)
"青い目の嫁はん / イーデス・ハンソン"(中野忠夫。純和風なラテン歌謡。たどたどしい日本語が味わい深い)
"霧のキスカ / ボニー・ジャックス"(團伊玖磨。男声コーラスによるダークな戦地モノ)
"100発100中 / 布施明"(佐藤勝。アメリカン・ポップス調。突き抜けたヴォーカルが痛快)
"ワタリ / 佐々木新一"(小川寛興。忍者の心情を歌うツイスト歌謡)
"月と星のバラード / 倍賞千恵子"(いずみたくチェンバロ入りのフレンチ・ボサ)
"ギララのロック / ボニー・ジャックス"(いずみたくアブストラクトなヴァイブが格好良いラテン歌謡。愉快なセリフ入り)
On The Cover / The String Cheese Incident
05年。店で流れてた1曲目の"Walk This Way"にヤラれた。オリジナルそのままのイントロから軽妙なブルーグラスになるその落差が快感。オルガンもグルーヴィー。2曲目以降もラテンなディランやアフリカンなトム・ウェイツとか、ロック・クラシックのカヴァーが続くんだけど、基本的には骨太で地に足のついた演奏で、いろんな音楽を吸収した懐の広さと器用さには感心するけど、ちょっと肌に合わないかなあ。ただ、ラテン・ファンクがマイムマイムになる"Lonesome Fiddle Blues"は1曲目に通じる感じ。日本とアメリカでのライブ録音。