今日聴いたもの

Maltid / Samla Mammas Manna
73年2nd。序盤の何曲かは随分真面目にテクニカルなプログレをやってる印象で、ブルージーなギター・ソロが飛び出したりトラッドな小品が挿入されたりと、結構正統派っぽい音。それが5曲目"Syster System"あたりから徐々に怪しいムードを醸し出しはじめ、聞き進むに連れ独特なユーモア・センスが露わに。
"Syster System"(ふざけたファルセット・ヴォーカルが笑える疾走ピアノ・ロック)
"Svackorpoangen"(集団野獣コーラス炸裂の躍動トラッド・ロック)
"Minarenten II"(アウトテイク。ヴァイブのクールな音色に酔っているといきなり最狂な展開が)
"Circus Apparatha"(1st収録曲。シンセの音色が気持ち良い、ポップなヴォーカル・ナンバー)
"Probably The Probably"(これもアウトテイク。正規の収録曲よりカッコイイ気がする)
Too Expensive / Keith Hudson
76年。ヴァージン時代。1曲目はオーソドックスなルーツ・スタイルだけど、全体的にはソウルのメロディをレゲエ・リズムに乗せたり、完全なソウル/ファンク・ナンバーを演ってる曲が大半を占めるアルバム。ただ以前聴いた「フレッシュ・オブ・マイ・スキン」のようなジャンル横断感が稀薄な分、ちょっと面白味に欠けるかも。ブラック・ムーヴィーのサントラ風のニューソウル・レゲエ"Civilisation"がベスト・トラック。
Motion / Allen Toussaint
78年。相変わらず幅広い曲調で、しかもどれもやたらと良い曲だったりして全く駄曲がない。ヴォーカルや歌メロが時々ポール・マッカートニーを彷彿とさせるときがあって、それがまた個人的な琴線に触れてしまう。ニューオーリンズがほのかに香るグッド・ポップ・ミュージック。
"Night People"(エレピが洒脱なメロウ・ファンキー・ロック)
"Just A Kiss Away"(これもファンキー・ロック路線。転がるピアノがクール)
"To Be With You"(とろけるメロウAOR
"Declaration Of Love"(泣かせるメロディのミディアム〜スロー・チューン)
"Happiness"(前のめりなリズムが格好良いブルージーなファンキー・ロック)
"The Optism Blues"(オールドタイミーなポップソング)
今日の我れに明日は勝つ 美空ひばり大全集32
昭和53〜55年のシングルAB面曲集。"悲しい酒"風のオールドスクール・スタイルから流行を取り入れたモダンなものまでとにかく演歌一筋な1枚。こうしてまとめて聞いてみると一口に演歌と言ってもいろんなバリエーションがあるんだなと改めて思う。この時期に歌謡曲の音が変わったのか、特にベースがこれまでになくタイトなフレーズを聞かせるのも印象的。
"涙のふきだまり"(かとう哲也の久々の快作。パヤッパー・コーラス入りのポップ演歌)
"海風に向う女"(朴椿石。フルートがイイ感じ。"ラブユー東京"っぽい曲)
今日の我れに明日は勝つ 美空ひばり大全集33
昭和56〜58年のシングルAB面曲集。久々の"柔"路線なども交えつつ、やはりこちらも上記とほぼ同様の演歌が並ぶ。ただ32集では時々オッと思わせるようなアレンジがイントロや間奏で聞けたけど、それがだんだんなくなってきているような気もする。あと唐突に異色なのがかつてのジャズ歌謡路線をニューミュージック・テイストを加えてリメイクしたような"笑ってよムーンライト"とそのB面のサンライズ・サンセット風"まなざしの彼方"でどちらも作曲/編曲は来生たかお/坂本龍一
うざい曲集 / メタモ
01年。テクノ、デジロック、ヒップホップといった打ち込み系中心な音楽性のアイドル・ポップス盤。狙い過ぎなタイトルに負けない、やりたい放題な感じが痛快。ガラッパチな歌い方とアイドルっぽいブリッコ唱法の使い分けが面白い。
"BUSOU"(ATRみたいな激烈テクノ・トラック)
"ない(Remix)"(サイケ調デジロック)
"うざい女(表バージョン)"(デジロックからマイナー・アイドル歌謡にチェンジするときのギャップがカッコイイ)
"タカラ島"(ワイルドでノイジーなロックンロール・ナンバー)
"だめ!!(出血大サービストラック)"(多彩な曲調の楽曲をツギハギしたコラージュ・ミックス)