今日読んだもの

美濃牛 / 殊能将之
第2作。今度は横溝正史を思わせる古式ゆかしい探偵推理小説。味わい深い文章が綿々と連なり、とにかく読んでいて心地良い。前作ではXTCの曲が引用されていたけど、今作ではコール・ポーターを初めとしたアメリカン・クラシック・ポップスへの蘊蓄が披露され、想像以上の作者のポップス・マニアぶりに驚く。「現代のクラブ・ミュージックに通じるものがある」と紹介されているブクステフーデの中世オルガン曲というのも聴いてみたい。