今日聴いたもの

Los Ojos

Los Ojos

スピネッタは、80年代以降の活動はほとんど追いかけていなくて、ひょんなことで耳にしたこの'99年作にはかなり衝撃を受けた。全編に渡ってグルーミーでロマンチックなメロディーが散りばめられたプログレッシヴなニューウェイヴAORという趣で、その80年代的なシンセやギターの音色、シャウト気味に歌う切ない唱法に、先の読めない複雑な展開とか、そのあまりにもプリファヴ・スプラウトな世界にドキドキする。
1曲目"Ven veni"の女声コーラスの絡みからもう、思い切りラングレーパークな雰囲気で、続く"Ave seca"をはじめとしたアコギジャカ弾き系曲のネオアコ感、"Donde no se lee"や"La flor"など浮遊感に満ちたエレポAOR路線とか、どうにも胸締めつけられる曲が続く1枚。ひたすらスロー〜ミディアムなゆったりしたテンポの曲が並ぶ構成はやや金太郎飴なところが無きにしもあらずなんだけど、何度も繰り返して聴くうちにどれも好きなるのは間違いない感じ。